スピリチュアルの探求を始める理由のひとつに、
人間関係の苦しみを何とかしたい、というのがある。
そして、ようつべなどに出てくる非二元リーダーや、
悟り系、引き寄せ系マスターなどの動画を見ると、
みな、大笑いしながら楽しそうに語っていたりして、
人間関係の苦しみから解放されているように見える。
現に僕も、会社役員をしながら日本語を教えているが
日常においては、人間関係の苦しみは〝全く〟ない。
これは、前にも書いたが、悟った結果でも何でもなく、
嫌な人がいる場所にいる必要がないだけのことである。
会社勤めをしていた頃は、コンババ部長やら、
部下の反抗やらでひーひー言っていた。
ほかの兄弟たちで言えば、
部下が言うことを聞かない、上司からのパワハラ、
夫(または妻)が怖い(笑)、面倒なご近所付き合い、
母親(または父親)からの精神的呪縛、などなど、
そんな会社なら辞めればいいし、離婚すればいいし、
近所付き合いを断てばいいし、親子の縁を切ればいい。
なのにそれをしないのは、金銭面、生活面で、
何らかの〝利益〟が得られているからに他ならない。
例えば、
刃物を持って襲ってくる人からは一目散に逃げるのに
嫌な場所や人から逃げないのは、そこにいると、
お給料がもらえたり、信用が得られたりするからだ。
要するに、自分の意志で〝そこ〟にいるのだ。
僕の場合、
これ全部夢でウソやん、と体験として解かった瞬間、
本来自分が居たいとも思っていなかった場所、または、
自分が一緒にいたいとも思っていない人達から
離れても何の問題もないことが理解できた。
それに、自分が恐れている、あの人たちは、
そのままですでに愛おしい存在なので、
なんら変える必要もないことが理解できてくる。
いや、そこにい続けようが、い続けまいが、
夢なので、その夢をずっと見続けていても
何ら問題は無いのだが、
こと、この夢の世界から永遠に脱出する、
ということに至っては、完全に夢を夢として扱い、
実際に、
夢だと知覚しながら生きていなければならない。
自分が今牢獄にいるかどうかを確かめる手段がある。
もし、来世に生まれ変わったとして、あなたは、
今回と同じ職場で、同じ同僚と、同じ仕事をしたいか、
今回と同じ相手と、同じ生活を送りたいか、
今回と同じ環境で、同じ人生を送ってもよいか、
もし答えがノーであるなら、あなたは牢獄にいる。
その牢獄の中でいくら神を叫ぼうが無意味である。
とは言っても、僕の場合は年齢がかなりアレなので、
まだ達観していられるが、先が長い人にとっては、
ここは夢なんだ、では片づけられないことも多々ある。
「真理は分かった。でも自分はここでやっていくっ!」
と、そんな時は潔く覚悟を決めて留まる。
留まる事を自分で決めればそこはもう牢獄ではない。
起きていることを深刻に受け取る必要などない。
だって、それは、夢なのだから…。