↑ 佛山市を一望しながら湯船に浸かる。なぜか、ちょっとエッチな気分。
超過密日程二日目。
今日は朝1時間だけ香港事務所に寄り、小切手やなんやらにサインをしてから、
即行、タクシーに飛び乗り、駅へ向かった。
なんとか時間ぎりぎりで佛山市行き直通列車の発車時刻に間に合った。
佛山市には3時間ほどで着いた。車内で新作の構想を練ろうと思っていたが、結局爆睡。
イミグレを抜け、外に出る。うわっ、熱うーっ!(暑いではなく、熱い。)
内陸で盆地になっているのと、海風に乗って大都市広州からの熱気が吹き付けてくるのとで、
位置的にちょうど日本の館林市と同じような状態になっているのだ。
夕方、佛山に住む友人に会う予定だったが、先方の都合でキャンセルになったので、
ずっとホテルで仕事を片づけたり、小説を書いたり、なんやかやして過ごした。
夜は50階のラウンジで〝インドネシア・チャーハン〟を食べた。
移動がきつい、と2日くらい前に書いたが、
過密なスケジュールによって分かったことがある。
1日の内で、あまりにも風景や会う人々がめまぐるしく変わりすぎると、
だんだん不思議な感覚に襲われ始める。
〝すでに何かが起こっているその場所〟へ行っているのではなく、
自分がその場所へ行くと、それまで無だった領域に、さっと人や建物が瞬時に立ち現われ、
さまざまな物語を自分に見せてくれている、という感覚が強くなってくるのだ。
自分の目の前にさまざまな人たちが舞台そでから登場して、
僕のためだけに芝居を披露してくれているような、奇妙な体感。
おそらく、普段の自分は、設定のからくりを見抜きながら、
細切れに空間と時間を移動しているので、
0と1のプログラムの設定に微妙な時間差が生じるのだろう。
普通の人はそれに気づかないが、これはただのプログラムだと分かっていると、
なんだかお粗末な舞台裏が垣間見えてくるのだ。
なんか、強化ガラス1枚隔てたところから世界を見ているみたい。
だから、今日の昼くらいからは、全てを大いなるマネージャーである兄貴に任せて、
この旅を楽しもうと思いはじめた。
明日は、灼熱の工場視察第2弾!! どんな天真爛漫な人たちに会えるか、
恐さ半分、楽しみ半分というところか。