今日は東京三菱UFJ銀行を訪ねた。
調度品が並んだ重厚感あふれる応接室で、ガラス張りの向こうに広がる景色を眺めながら
コーヒーを飲んでいると、担当の人が入ってきた。
いろいろと他愛もないことを話していると、昨日の兄弟てっちゃんとの会話の中で会得した
〝超高速数字分解テレポテーション〟を実感した。
相手と会話しながら、超高速で相手と自分が入れ替わって会話をしている感覚。
テレポテーションって多分、こんな感じで行われるんだろうな、と思いながら、
自分が一度、0と1に分解され、その後、光を通って相手側で再生される感触を味わう。
なんだか、速度が遅くなっていくみたい。画面が微妙にスローモーション化している。
瞬間移動やアセンション(もしあるとするならば)もきっと同じ原理なのだろう。
一旦設定に戻されたのちに、光の中を通り、別の場所で再度構築しなおされる。
目の前にいる、バシッとスーツを着た銀行マンの彼が、どこかこの世には存在しない
ただの映像のように見える。
ああ、また空間に粒子がざざざっと波打ち始めた。
この粒子の一つ一つに0と1の羅列があるのだな、と思う。
そして、羅列があるのだな、と思って見ている自分も作りもので、自分ではないのだ。
もういいや。
この設定を解除して、もともとの世界へ戻ろう、と兄貴に明け渡すと、
なんだかすごくうれしくなってきた。
夏休みが近づき、規律に厳しい寄宿舎生活から解放され、
もうすぐ我が家に戻って自由にできる、とワクワクしている寄宿生のような感じか。
そう言えば、日本はお盆ですねえ。
怖い映画でもやってないかな、とテレビのクラウト録画を見ていると、
日本エレキテル連合のコントがでてきた。
ただ、「だめよ〜、だめだめ!」ってそれしか言わないんだけど、
そう言えば、自分の日常で交わされているやり取りが、
なんかコントのように見えていることに気づいた。
だから、なにを見ても、笑いがこみあげてくるのだ。
ただ、爆笑!