香港さんといっしょ!ー純粋非二元で目醒めを生きるー

欲望都市香港で覚醒した意識で生きることを実践中。今回を最後の生にするための日常を綴っています。

戻ったぜ!

昨日の夜、なんとか五体満足のまま、生きて香港に戻ってきた。

大いなる赦しの日前日に当たる水曜日の朝、ホテルのラウンジで、弁護士2名、

台湾人女性の管理部長と僕、それに保安会社の責任者を交え、

今日の午後からの保安警護の打ち合わせをした。

今回はスワットしおちゃんではなく、本物の元中国スワット部隊の退役軍人さんたち

5名を増員し、警護に当たっていただくことになった。

(管理部長が前回選んだイケメン警護員は、却下になった)

まず、僕や総経理の警護に2名、そして、屋上からの飛び降り防止に2名、

シャッター前に1名を配備する。

その打合わせと同時進行で、日本から来た統括部長が、他の日本人駐在員たちを

ホテルの会議室に集め、説明会を開いていた。

僕は保安会社との打ち合わせが長引いたために、終わりらへんから参加した。

統括部長が、今回こうこうこうでこうなりました、と神妙な面持ちで説明している。

「自分はこれからどこに飛ばされるのだろう」という不安と、

管理職でありながら、こんな重要事項を知らされなかった憤懣が見て取れる。

僕とは違い、みんな、家族を養っていかなければならないのだ。ローンもあるだろう。

最後に、具体的な異動先などは、明日の個別面談で通知すると告げられ、

説明会はお開きとなった。


午後3時すぎに、僕と管理部長と総経理の3人だけで工場に戻る。

駐在員の部長たちは、ホテルから家に直帰させ、明日は出社してこないよう厳命した。

オフィスでは、取引先と電話している者、同僚同士業務上のやり取りをしている者、

上司に叱られている者、パソコンで作業をしている者など、いつもの風景が展開されている。

3時半になった。管理部長が掲示板に〝お知らせ〟を貼りにゆく。

そこには、4つの事が記されていた。

1) 今日は残業をせず、必ず定時で業務を終えること

2) 明日の従業員大会に必ず出席すること

3) その時に身分証を持参すること

4) そして、退勤時に職場に置いてある全ての私物を持ち帰ること

掲示した後、管理部長が同じ内容の事を口頭でも伝える。

業務の手を止め、従業員たちが私物の整理をはじめた。

同時に会社のコンピューターサーバーを落とした。

何が起きたのか、だれもがすでにピンときている。

いま作りかけの製品はどうするのか、もうすぐ材料の入荷がある、

このインボイスを送付していいのか、など様々な質問が僕のところに来る。

私物の整理に専念し、残りの仕事はそのままにして定時で退勤してください、とだけ伝える。

反論もせず、ただ黙々と私物を整理している彼らを見るにつれ、切なさが込み上げてくる。

いろいろ恨みつらみはあるけれど、酸いも甘いも分かち合ってきた仲間なのだ。

うるうるしていると、組合員の1人で、常日頃からなんかあればストライキを先導し、

残業させてもらえなければふてくされ、残業をすればサボる、

しかし、労働者の権利はちゃんと主張してくるという、コンババ購買員が、

会議室に集まれと、皆に召集をかけはじめた。会議室へ行きたがらない職員には、

大声で怒鳴りちらし、無理やり、引っ張ってゆく。(※コンババ→根性ババ色)

30人くらいが集まった会議室で、彼らは大声で何やら叫んでいる。

そのうち、総経理を呼べ、ということになり、総経理が無理やり会議室へと連れ込まれた。

僕はすぐに保安員を呼び、会議室を見張らせ、何かあれば突入するよう指示した。


僕はこのコンババ購買員を見て感じている怒りをじっと兄貴に渡し続けた。

夢の中の虚像を見ている自分を認識し、ただ設定の修正をお願いした。

が、だめだ。いつものようにはいかない。次から次へとドキドキがこみあげてくる。


今日は6時に全ての建物の入り口を封鎖することになっている。

このままではやばい。すぐにホテルで待機している弁護士チームに報告する。

と、5時45分くらいに総経理が出てきた。

明日弁護士から全ての説明があり、何を聞かれても答えられないし、

自分は何も知らない、今暴れても体力と時間の無駄だ。

まず、明日の説明を聞いてからにしてはどうか、と提案したのだという。


結果、子供を迎えに行く時間だと主婦従業員たちがごねだし、総経理は解放された。

彼らが知りたいのは、自分たちの生活がこれからどうなるのか、ということなのだが、

今の時点では何も答えることはできない。


午後6時きっかりに、全ての建物のシャッターに鍵をかけ、保安員に警護されながら、

管理部長と僕と総経理は、レンタカーの車に乗ってホテルへ戻った。

(この時点でライ運転手の仕事もなくなった)


↑ホテルに設けられた対策本部
ホテルに着き、深圳入りしていた主席弁護士を含む3名の弁護士と報告会を開いた。

主席弁護士の馬先生の予測では、たぶん明日の従業員大会は大荒れになるだろう、

これまでの経験から、そのまま監禁され、夜中まで解放してもらえないことが殆んどなので、

今夜は早めに寝ることと、チョコレートやビスケット、水などの非常食を

買い置きしておくよう指示された。

また、明日の従業員大会中、ペットボトルやスリッパが飛んできたりすることも多々あるので

総経理は発表の間も周囲に気を配るようにと注意を受けた。

まさか、そこまでにはならないだろう、と僕が言うと、

これは大げさなことでもなんでもありません、と真顔で言われた。

弁護士先生たちはこれまでにも、調査会社を装い、何度もうちの工場で監査を行っているが、

その時に、大まかな労使関係の状態、従業員の性格を把握し、当日の危険度を

判断していたのだという。それによればうちの工場は、かなりヤバい類に入るらしい。

ひえーっ、こわいようー!僕は台湾人女性管理部長と抱き合い、恐怖におののいた。


それから、みんなで裏のウォルマートへ買い出しに行き、

心配して駆けつけてくれた社長や取締役の人たちと軽く食事をしたあと、部屋に戻った。


ゆっくりバスタブにつかりながら、奇跡講座のワークブックを広げて読む、

たまたま開いたページが75課だった。

〝光は訪れている。わたしは(あると思っている)世界を赦した〟

この言葉を読み、明日はこの言葉通りに過ごそうと決心する。

今日は兄貴の自動操縦に任せてはいたが、やはりドキドキはひゅんひゅんには変わらず、

半ひゅんひゅんのままだった。

いま、ここで、ちゃんと世界を赦し、兄貴に任せて無意味な設定にピリオドを打とう。

つづく…。