↑ムカデの写真を撮ったのだが、あまりにグロなため、
控えさせていただきました。
今日はお昼ちょっとすぎに起床し、それからずっと、
ジンジャー・タウンの推敲をして過ごした。
300枚まで書き溜めたオムニバスの物語を、
系統毎に、星、雲、月、夢、に振り分けてゆく。
なんとか夏至の日までにちゃんと完成させ、
しかるべきところへ発信したい、と思っている。
それから、今日はとんでもないものに遭遇した。
何気なく寝室へ行くと、茶色く長細い物体が、
クネクネと床を這っているのが見えた。
長さ10センチくらいの大きなムカデが這っていた。
気持ち悪さに震える。
無数の足を、もにょもにょと動かしながら這う
そのグロテスクな姿を見た瞬間、
まるで狂った猫のように、
殺虫剤をムカデめがけてスプレーしていた。
が、一向に効かない。
うわっ、やばい。
このまま布団の中に入られてはたまったもんじゃない、
と、今度はダニアースを振りかけてみた。
するとムカデは、長い身体をくねらせながら、
パタパタと、のたうちまわり始めた。
このおぞましい姿を見て、全身にさっと鳥肌が立つ。
それでもじっと観察を続ける。
蝶々やトンボは殺さないのに、
どうしてムカデやクモだと即座に殺すのだろう。
まあ、毒を持っている、ということもあるが、
人間には、自分とかけ離れた形のものを嫌う
という習性が、DNAの中に組み込まれているらしい。
きっと、いじめや差別なんかも、
多分、こういうところからきているのかもしれない。
ムカデは僕になにもしてはいない。
ただ、床を這っていただけだ。
なのに、僕は何の迷いもなく殺虫剤を噴射していた。
攻撃されるかもしれないという恐れ。
得体のしれないものは始末してしまえ、という設定。
もちろん、毒を持っているムカデに対しては、
箸でつまんで外へ逃がしても、殺虫剤で駆除しても、
そのときそのときできちんと対処すればいいと思う。
しかし、なぜ、反射的に、気持ち悪いと
嫌悪してしまうのか、問題はそこにある。
ただ、父への想いを、得体のしれない気持ち悪さに
歪めているのはわかる。
ハートをびゅんびゅんにしていることも…。
〝何かを見て感じている時点で、もうすでに二元だ〟
というハレ師匠の言葉を思い出す。
ムカデはどんなに気持ち悪く見えても幻想で、
ただのでっちあげられた映像なんだ。
ムカデ自体がない。
でも、だめ。キモいよぉ〜。
ムカデの背後で、Jが親指を立てながらイエーイ!
とやっているようには、とてもじゃないが見えない。
だんだんどくろを巻き、動かなくなるムカデを
見ながら、兄貴に、ただ放出し続けた。
まだよくわからないけど、とりあえず言っておこう。
「ありがとう。ムカデ兄弟!」(ひいいぃぃーっ…)
いつかは体長20センチのムカデが布団の中にいても、
愛しか感じなくなるのだろうか。
うわっ。そんな日が来るのが、
楽しみであるような、ないような…。
ちょっと、いや、かなり微妙な僕。
ただ、父からの一歩が来た時、
反射的に殺虫剤を取りださないよう、
これからも、十分実践していこう。