↑久々のシャブリ。しかし、1杯でフラフラに…。
1年前まではひと晩で1本空けてたのに…。
宇宙人総経理が新しい商売をとってきた。
台湾から製品を仕入れて、日本へ売る商売…。
だが、品物を台湾の業者から仕入れるのに、
LC(信用状)を開かねばならなくなった。
信用状とは、初めての取引先と商売をする際、
「うちの会社は銀行にこれだけの資金があるので、
支払いが遅れることはありませんよ。」
と、銀行が担保になり、
口座に資金があることを証明してくれるものだ。
もちろん、未払いが発生した場合、
銀行が補償せねばならない為、それなりの審査がある。
昔は南米やアフリカなど、運送に時間がかかるような、
遠く離れた国と取引するときにLCを開いていたが、
ネットや運輸経路が発達した現在では、
ほとんど使わなくなった。
しかし、その台湾の業者というのが、
100%前払いでないとモノを売らない、と、
頑として譲らないため、仕方なく宇宙人総経理が、
LC決算で話をつけてきたのだった。
あちこち銀行を探し回るが、よい返事がもらえない。
過去三年間の決算書を出せ、とか言って来るし、
審査に3ヶ月くらいかかるらしい。
ひと昔前まではLCなんてすぐに開いてくれていたが、
いまはもう、こんな面倒で手間のかかることなど、
どこの銀行もやりたくないようだ。
やるべき業務をこなしながらも、一切の抵抗を止め、
意識を〝いま、ここにあるもの〟に委ねて過ごす。
相手とあれこれやり取りをしながらも、いまに在り、
心の中で、自我を掴もうとする瞬間を捉えては、
うしろへ丸投げしてゆく。
一日中、
自分のデスクでそんなことばっかりやっているせいか、
いつの間にか、LCを開いてくれる銀行を探す、
という任務をすっかり忘れている自分に気づいた。
ここ数カ月、まるでエックタルトの回し者のように、
いま、いま、いま、を連呼しまくっている僕であるが、
僕の場合、強烈に今に在ると、
無意識状態からふっと我に返ることができ、
自分が今、何をしているのかに気づきやすくなる。
結果「ああ、いま、エゴを選んだ。」と、
心の中で起こっている微妙なエゴのすり替えを
捉えることができるのだ。
それで、LCの件だが、
最後はやはり頼れる庶民の味方、
信用金庫のお世話になることになった。
香港に信用金庫の支店がないので、
LC自体は開けないのだが、代わりに、
提携先の香港上海銀行を紹介して貰うことになった。
ああ、よかったあ、という感覚はもうない。
本当に面倒くさいなあ、というのもない。
この空間で起こる全てを丸ごと赦しているという感じ。
これもあくまで僕の場合なのだが、
外の世界は体の前側、心の世界は体の後方側に
知覚されている。
だから、決断の主体に戻るときはいつも、
身体の前側から後ろ側へ、という感覚が強い。
別の言い方をすれば、
意識は常に背後に向かって開いていて、
明け渡すたびに、
前方の世界(物質世界)が消滅してゆくという感じ。
世界の消滅。
やっぱり奇跡のコースって過激だ。