香港さんといっしょ!ー純粋非二元で目醒めを生きるー

欲望都市香港で覚醒した意識で生きることを実践中。今回を最後の生にするための日常を綴っています。

香港ヴィパッサナー瞑想(1日コース)



日本ではゴールデンウィーク真っ盛りだが、

こちらも、労働節で3連休なのだ。

そして、日曜日は朝から、ヴィパッサナー瞑想の

一日コースに行ってきたのだ。


香港の瞑想所は、

上水(ションソイ)という国境すれすれの街から、

バスで20分ほど行った山林の中にある。

20年以上香港に住んでいるが、

ションソイに来たのははじめてだった。

中国移民の人が多く、道にもゴミが散乱していて、

全体的に雑然としている。

人々の表情もどこか険しく、ケンが立って見える。


瞑想所はこじんまりとしていて、

雑木林を切り開き、とりあえず家を建てたという感じ。

部屋が狭いため、受付も、食事も、休憩も、全て

中庭のような場所で行なわれる。

この中庭がすごくて、周囲を藪に囲まれているので、

アブ、蚊、アリ、カメムシ、の大群がやってくる。

昼休み、持参したお弁当を食べていたら、

両手が無性に痒くなってきた。

見ると、0.1ミリくらいの小さな黒い羽虫が、

僕の両手に何十匹もとまっていた。

慌てて払いのけたが、見れば両手が腫れている。

しかし、殺生は戒律によって禁止されている。

虫よけスプレーが完備されていたので早速つけた。

瞑想ホールで瞑想が始まった。

今回の先生は70歳位の香港人の男性の方で、

サザエさんのいその浪平に似ている。

学生は男性が18名で女性は30名。

奉仕の方は、男性2名、女性が6名。

やはり圧倒的に女性が多い。


瞑想中の僕のコンディションは最悪だった。

風邪をひいて鼻は詰まっているし、

微妙にお腹の調子が悪くてトイレへ行きたくなる。

それに、虫に刺された両腕が痒くて仕方がない。


それでも、瞑想が始まると、

これらの感覚はただの観察の対象物へと変わる。


鼻水は流れるに任せ、

両手の痒みも観察後は放っておいた。


〝は、は、鼻みずーっ!

 か、か、カンサ、ツーっ!〟


て言う感じ。

もっと苦しいかな、と思ったが、案外できる。



うわ、苦しい、最悪、どうしよう、とやるか、

消えてゆく姿としてただ明け渡すかは、

結局、自分の決断次第なのだ、と実感した。


カリキュラムは10日コースと同じだ。

アーナパーナで思考を明け渡して意識を今に固定し、

ヴィパッサナーで細胞の中の投影の元ネタを放出し、

最後はメッタでハートの愛の想念を放射させる。

もちろん聖なる沈黙、殺生の禁止といった戒律や、

本、ケータイ、財布、を預けるのも同じだ。


昼からは、瞑想に専念できた。

今回はなぜか、会社に来たメールの数々が、

ぼんぼんぼんぼん、泡のように空中に湧き上がっては、

天へと消えていくのが見えた。

それはもう、ものすごい速さで飛んでゆくのだが、

それでいて、ああ、こんなメールもあったなあ、と、

内容はちゃんと理解できるから不思議だ。


まあ、考えてみれば、

自分のエゴのストーリーって、最近では、

メールかLINEに集約されていることが多い。

なのでメールは僕の投影のデータバンクだといえる。


瞑想しながら、気づいた。


自分の肉体って、この広大な宇宙と同じものだった。

自分の肉体が、ホログラムのようになって、

この時空に宇宙として投影されている。

だから、自分の肉体のあらゆる部位を観察し、

そこから立ち上る〝想いのカス〟を放出することは、

宇宙を観察し、赦し、削除していく事と同じなんだ。

お釈迦さまは正に、この原理で解脱したのだろう。

今回はスキャン法を使い、丁寧に部位を観察していった。

それから、素粒子爆発法でメッタを行なった。

その間、おおもとから離れた、という想いからくる、

様々な恐怖や怒りの出来事が走馬灯のように走る。

それをひとつひとつダンマに渡してゆく。


短い時間だったが、とてもよい一日を過ごせた。

奉仕をしてくださった皆さん、

本当にありがとうございました。