PCの修理に来た日本人の人と二人だけだった。
しかし、お盆明けでもあり、いろいろと忙しかった。
今日やる仕事のやり取りの中で、聖霊と一緒に考え、
判断し、観察するように心掛けた。
勝手に湧き上がってくる〝分離の想い〟も、
瞬間瞬間に見つめ、明け渡してゆくようにした。
ある日本本社から依頼された書類を、
香港の公証機関で公証承認してもらう必要があり、
その書類の原本を受け取っておらず、また、
公証手続をやるのも初めてだったので、
本社の担当者の女性に電話をした。
最近、管理本部に入ってきた担当の彼女は、
英語もでき、財務方面のキャリアも高く、いわゆる、
デキル、と鳴り物入りで入社してきた人だ。
公証手続きの件について、いろいろやり方を聞くと、
「メールで全て説明してありますよ。」
「ちゃんと、書類も送ってありますよ。
届いているかどうかは、私ではわかりません。」
これからは、重要な書類を送った時は、
その主旨、一報いただけますか、と僕が言うと、
「そんなことまで言わなければだめですか。」
と、なんか、いちいち、ひっかかる。
久々の戦いの波動に、
もう少しでこちらもつられて入ってゆくところだったが、
寸でのところで、聖霊側に在ることを思いだした。
〝ああ、これ、全部、騙されてるんだ。〟
〝ああ、これ、全部、助けを求めて叫んでるんだ。〟
そして、これはまた、
相手に投げつけた自分の叫びでもある。
「僕は、あなたを攻撃しません。
僕は絶対にあなたを攻撃しません。」
僕は、相手が会社の人であろうと、誰であろうと、
直接言葉に出して伝えてしまうところがあるので、
気づいたときには、彼女にそう告げていた。
そのとき、彼女もちょっと、はっ、となったようだが、
それからしばらくして、電話を切った。
今までなら、彼女の言動に反応することによって
沸々と湧き出てくる怒りと攻撃の想いを、
聖霊に明け渡していたところだが、
今回はっきりと、愛を求める叫びとして認識していた。
彼女はこれまで、数々の防御の網を張り巡らせ、
安全対策をしながら必死で戦ってきたのだろう。
そして、それは僕が何千年もやってきたことでもある。
彼女は僕の投影なのだ。
人気のない、静かなオフィスで、
ちょっと、涙が出そうになった。
近頃、何かと涙もろい。
年を取ったのか?
一つの赦しで、兄貴は何千年分を削除する。
もう、自分でできる段階をはるかに超えている。
はあ、脱力…。