↑シンハ教授。
出てくる学者がみんなカッコいい。
ディスカバリーチャンネルで放送中の、
『モーガンフリーマンの宇宙 シーズン3』を見た。
今回は時間についてだ。
いつもの如く、幾人もの新鋭物理学者が続々登場し、
時間には終わりはあるのか、今とは何なのか、
そもそも時間は存在するのか、などについて、
独自の持論を展開してゆく。
中でも興味を持ったのは、アモンダワ族という、
アマゾン原住民の研究している民俗学者シンハ教授
のレポートだ。
この原住民たちには時間の概念がまったくない。
よって、時間を表す言葉もなければ、
時間について語ることもない。
会話はすべて現在進行形で、
過去を振り返って後悔したり、
未来に期待することの意味が理解できない。
なので、思考としても、明日の算段や、
〝あのとき〟を懐かしむようなこともしない。
いま、ここに顕われている事象しか信じないため、
キリストや神などの概念も受け入れられない。
よって、年齢や経験から来る差異を見ることもない。
彼らは僕たちのように、
起きていることを自分から分離させ、
線形的な時間の上にあてはめたりしないのだ。
いわば、彼ら自身が、
今起きている事象そのものになって今を生きている。
この部族、発見された1986年当時は、
150人ほどだったらしいが、現在は村に電気も通り、
そうした彼らの言語や文化も失われつつあるらしい。
エゴは時間から生じている。
いや、時間とはエゴそのものなのだ。
だから幻想なんだ。
もう一つ僕の興味を引いたのが〝いま〟について
研究しているある教授の実験結果だ。
今は、過去からの線形的な繋がりのみで
存在しているのではなく、
未来からも影響を受けている、ということを、
素粒子の実験によって証明していた。
午後2時、
密閉された空間に素粒子を閉じ込め、
弱い磁気を浴びせたあと、その形態のデータを取る。
今度は午後2時半にも、
同じような方法でデータを取り、
最後は午後3時に、
再度、同様の方法でいくつかの素粒子のデータを取る。
すると、
午後3時の素粒子が午後2時半の素粒子に、
影響を与えていたことが解かったのだという。
ということは、
今という時空は、過去と未来が交差する集約点だ、
とも言える。
それが〝縦軸のタブの空間〟なのだ。
いまに在ることによって、
未来だけでなく過去をも変えてしまうことができる。
そして、それは聖霊兄貴の役割でもある。
僕たちの役割ではない。
そこを忘れ、自分でやろうとすると必ず失敗する。
なぜなら、僕たちには今に集約された過去や未来と
思われているものの全体が見えていないので、
そこへ僕らのエゴの判断が加わることで、
訳が分からなくなってしまう。
要するに、時間や次元は、
個の自分たちに扱えるシロモノではないのだ。
なので、これからは、
このVRゲームの仮想空間から脱出するためだけに、
これらの原理を使うことにする。
とは言っても、自分にできることは、
ただ、認め、赦し、返していくことだけだけれど…。