昨日は、佛山の資源開発公司というところへ赴き、
工場の大家さんでもある副党書記の人に会った。
というのも、
賃貸契約がまだ一年ほど残っているのだが、
今回の工場クローズを受け、
契約を9月末で打ち切りたい、おまけに、
家賃は敷金から相殺して11月までいさせてほしい、
と、なんとも虫のよいお願いをしに行ったわけである。
存在しないものを、ただ通過させながら、
聖霊兄貴の意志に任せ、その信頼感の中で、
ふっと出てくる想いを述べつつ打ち合わせに臨んだ。
妻夫木を20キロほど太らせたような副党書記
(痩せればイケメンかも)は、最初、難色を示した。
そこで、
「もし聞き入れていただけたら、
100万元を投資して敷設した大変圧設備を、
取り壊さずにそのまま置いていってもいいですよ。」
と言ってみたところ、相手の態度が変わった。
まあ、撤去費用もかかるため、
できればタダで置いてゆきたい代物なのだが、
多くの電力を必要とする工場では、
電気量を増幅させるこの設備は必須アイテムであり、
今後の誘致のためにも、大家側にとっては、
是非とも残して行ってもらいたい設備でもある。
結果、11月末まで工場が必要な理由書を提出し、
上層部で承認をもらうカタチでOKとなった。
今回、鎮政府が協力的だったのは、解雇の際、
労働者や業者へのうちの会社の対応に、
一定の誠意が見られたため、党書記自身が、
うちの会社にとても良い印象を持っている、と、
通訳の人が耳打ちしてくれた。
そのまま、香港へ戻る予定だったが、
聞けば、台風が直撃するということで、
そのまま佛山市内のホテルに一泊することになった。
部屋でボーっとしていると、ものすごい風雨となり、
ホテルから一歩も出られなくなった。
いつものステーキ屋へも行けないので、
ホテル内の日本料理店でとんかつを食べた。
ただ、普段は、乗る直前に船の切符を買うのに
なぜか、今回は、事前に明日の船の切符を
確保しておいた方がよい気がして、風雨の中、
近くの切符売り場までチケットを買いに行った。
あくる日、フェリー乗り場は人でごった返していた。
昨日、台風で船に乗れなかった人たちが、
大挙して押し寄せて来ていた。
以前から僕は、突然、ピピピ、と入ってくる、
「なんだか、こうしたほうがいいような気がする…。」
という直感に従うようにしている。
こんなの意味がない、どっちでもいいんじゃないか、
と思えるようなことでも、その通りに行動してみる。
もちろん、
物事がうまく運んだり、得することが目的ではない。
直感に従った結果、えらい目に会っても構わない。
起きた現象だけを見て、うまく行ったかどうかなんて、
個の肉体の自分に判断できるわけがないからだ。
だから、聖霊兄貴に明け渡した後は、ピピピ、と、
入ってくる直感にとりあえず従ってやってみる。
それが聖霊を信頼していることだ、と思うから…。
香港に戻ると、台風がすごいことになっていた。
マカオではいまだに水や電気が来ていないようだ。
窓ガラスが吹き飛び、木々が倒され、車が横転し、
民家が水浸しになり、と、大変な惨状なのだが、
そんな中、当然のように、
1本50円の水が1000円で売られていたり、
普段300円の弁当が2000円で売られていた。
なんだか悲しい気持ちになった。
日本の3.11東北大地震のときは、
みんなが礼節を保ち、物資を分け合いながら、
励まし合って過ごしていた。
なのに、そんな人々の苦しみにつけこみ、
儲けようとする人がいるなんて…。
ぐっ、と込み上げてくるものをそのまま見つめつつ、
誰も存在せず、何もしていないことの全てを赦す。
存在しないものを、存在しないものとして通過させる。
↑赤ワインはカルメネール種が一番好きだ。
超フルボディで〝黒ワイン〟と呼ばれるほど、
色も味も濃厚である。
夜、ワインを飲もうと台所へグラスを取りに行ったら、
なんか普通のグラスで飲むのもいいかもと思った。
しかし、すぐに、
ワインはワイングラスで飲んだ方がおいしいのだ、
と思い直しワイングラスを手に取ったが、やはり、
最初の直感通り、普通のグラスで飲むことにした。
別にどのグラスで飲んでも同じなのだが、
それでも、最初の〝ピピピ〟で正解なのだ。
どのグラスで飲んでも同じだよ、というのは、
個の自分の判断でしかなく、
普通のグラスで飲むことによって、
裏ではものすごいスケールの設定の書き換えが、
なされてるかもしれないからだ。
もう、ゆだねるしかない。