いま、香港について考えている。
ここ最近の香港は、もう、
かつて僕を惹きつけたような、欲望ギラギラの、
自由で、活気に満ちた場所ではなくなりつつある。
共産主義の中国へ返還された後も、行政特区として、
高度な民主的自治を認められてきた香港だが、
ここへきて、その民主が次々と弾圧されている。
香港独立のプラカードを持ち、
街頭に立っただけで逮捕され、
少しでも共産党政府を批判する書籍を販売すれば、
書店の店主たちが次々と謎の失踪を遂げ、
大学内で政治的集会を開くと、学生たちが拘留され、
民主寄りの政治家はみな辞めさせられてしまった。
ネットで香港独立と書いても駄目、
新聞で共産党幹部を批判する記事を書くのも駄目、
と、もう、民主と言論の自由は風前の灯である。
自分は今までこんなにあやうい場所にいたのか、
と、愕然としてしまうほどだ。
この状況に、女性行政長官(香港の首相的存在)は、
「いやなら、香港から出て行けばいいじゃないの。」
と、平然と言ってのけた。
そして、極めつけは、今回、
香港から大陸へ直通の新幹線を通す計画の中で、
香港側の駅の管理は全て中国側の政府が行なう、
と、中国側から一方的に通達して来たことだ。
香港でありながら、共産党の法律に基づいて、
中国の公安警察によって管理されるのだ。
この話を聞いて、もうそろそろ潮時かな、と思った。
僕は日本人で、ある意味〝よそ者〟だから、
こんな悠長な甘いことを言っていられるが、
香港で生まれ育った人たちにとっては、
そんな簡単な問題ではないだろう。
もし、日本がこんな状態に置かれたら、
軽々しく、潮時かな、などとは言えないだろうと思う。
それにしても、自由ってなんだろう。
香港独立を主張したり、共産党批判さえしなければ、
金を稼いで、家族を養って、外国で爆買いもできて、
普通に自由で安全な生活が保障されますよ、と言う。
確かに、国家的闘争や社会的思想というのは、
普段の自分達の日常生活とは、
ほとんど関係がないように見える。
しかし、本当にそうなのだろうか。
もし、自分が書いたブログやFBの記事が、
政府の意向で勝手に削除されてしまったら?
奇跡講座やエックハルトやバシャールなど、
スピリチュアル的な活動をしただけで、
逮捕、拘留されてしまったら?
こういうとき、
コース的にはただ、僕が投影している香港を、
誰も何もしていないこととして赦すだけだ、
ということになるのだろうが、
それでも、自分の中の深い部分では、
もう、この香港という夢見は卒業だ、
ということが感覚的に解かっている。
今回の大いなる赦しの日で中国が消えたように、
僕にとっての香港が消える日も近いのかもしれない。
だが、それは、嫌になって手放す香港ではなく、
癒やされた結果として消えてゆく香港であるべきだ、
と思うのだ。
というわけで、明後日、日本へ帰国する。
今回は3週間近い長期休暇となる。
やっぱり、あちこち旅行しまくるのはやめ、
実家の大阪でまったりゆったり過ごすことにした。
途中、コース兄弟に会いに四国へ行くのと、
兄弟てっちゃんち(一応東京)へは行く。
ただ、東京本社へ一日だけ出社するので、
東京へ行く新幹線代とホテル代が出る。
兄弟てっちゃんに会えて、
おまけに出張手当まで出るなんて、
社長!ごっつぁんです!
そして、てっちゃん!
当日は肉を大量に買っていくからね。
背が伸びると噂の中国産鶏の胸肉、だけど…。