怒涛の一週間が過ぎ、ようやく週末がやって来た。
今週はフィリピン出張の後、香港に社長が来たりして
あちこち移動しまくったため、肉体的にクタクタだ。
新社長とは、金曜の朝に個人面談をした後、
午後から銀行回りをした。
前回、中国銀行や東京三菱銀行から断られ続けた
香港支社の口座開設を、ようやくあの、
みずほ銀行が引き受けてくれることになったのだ。
というのも、中国の共産党幹部たちが、
大量の外貨を、香港の銀行経由で、
スイスやイギリスのケーマン諸島の銀行に、
マネーロンダリングしていたことが発覚し、
中央から香港の銀行に膨大な圧力がかかった。
それで、どこの銀行も、
新規取引に慎重になっているのだった。
しかしこちらとしても香港に口座がなければ、
香港での取引先や業者への支払いを、
全て日本側で処理せねばならなくなる。
さて、どうしたものかと思っていたところ、
コンババ部長が日本でみずほに口座を開設し、
そのコネで香港でも口座が開ける運びとなった。
さっすがコンババ部長、やるときはやる。
みずほ銀行香港支店は、有名芸術家が設計した、
最高にスタイリッシュなビルに引っ越したばかりで、
香港島が一望できる会議室で先方と面会した。
担当者の方もとても優しい方で、分かり易く、
口座開設について説明してくださった。
夜は、山梨中銀の駐在代表と会食をした。
僕が口座開設ができずに困っていた時、
親身になって相談にのっていただき、
頼れる兄貴のような存在のひとだった。
みずほで口座開設ができると聞いて、
本当によかったねえ、と喜んでくださった。
中国精進料理の店へ連れて行ってもらい、
社長も含め食事を楽しんだ。
社長も、銀行の人も、フィリピン工場の人達も、
本当に優しい。
そう言えば、
たとえ、どんな瞬間でも、どんなことがあっても、
絶対に絶対に、僕は兄弟を罪人にしない、
兄弟を無罪としてしか観ない、と誓った日から、
世界がどんどん優しく変わっていった気がする。
そういう意味で、自分が与えた意味を見ている、
というのは真実だと兄弟たちから学んだ。
あっ、そうそう。
社長との面談では、僕の帰任が来年の3月となった。
まだ少し時間的に余裕があるが、
まあ、物事はいつも予期せぬ方向へと流れゆくので、
どうなるかは全く分からない。
どちらにせよ、僕にできるのは、
信を置いた兄弟についてゆくことだけである。
そんな感じで、今週はずっと、
〝兄弟に信を置く〟を実践した一週間だった。
今この瞬間に顕われる人々の中に観える、
キリスト(神の子の本性)に信を置くことに集中した。
何があっても、兄弟を、信頼し、解放し、咎めない。
ここのところ、様々な国へ赴き、
そこでは色んな兄弟たちが、僕の眼前で、
種々多様なパフォーマンスを見せては去って行く。
こんなとき、自分はつくづくスワットだな、と思う。
本当は、深い森に囲まれた小さな一軒屋で、
志を同じにする同志たちとのみ交流し、
のんびり気ままに暮らしたいのに、
そうは問屋が卸してくれない。
もしそのような生活になれば、表面上の平安の奥に、
分離した罪悪を隠蔽させてしまう可能性があり、
あたかも、
もう幸せな夢に至ったかのように錯覚してしまう、
と、兄貴は踏んでいるようである。
なので、今の僕にとっては、
眼前に顕われる兄弟たちが見張り役であり、
導き手となってくれている。
だから、そのことだけを取ってみても、
兄弟たちには恩義があり〝信を置く〟に十分値する、
と思うのだ。
そんなわけで、今週末はゆっくり惰眠をむさぼり、
一週間分のワイドショーを見て、
久々にジムで身体を思いっきり動かすつもりである。