エクセルを駆使して、表の作成をしていたのだが
関数使いまくりな上、あちこちのシートへ数式が飛び、
おまけに、あるセルにレートを入れると、
一発で、全ての表が、ペソから日本円に返還される、
という表を作成せねばならず、
まあ、なかなか骨の折れる作業だった。
そして、ようやく完成したファイルを、
経営企画室(と言っても室長1人)へ送ったところ、
いくつかの数式が別のシートへ反映されていない、
というメールが返ってきた。
このとき、企画室長に対する、
とてつもない感謝の念が湧き上がってきた。
社長へもCC:でメールが飛んでおり、
以前の僕なら、
「みんなの前で間違いを指摘された。攻撃された。」
となっていたのが、今回はなぜか、
自分でもどうしちゃったのか、と思うくらい、
ただただ感謝しか出てこないのだった。
後でよくよく考えてみると、
委託先であるフィリピン工場や、
以前もこのブログに登場した女性専務に
ファイルが送付される前に、
室長兄弟は、僕が作ったファイルを精査し、
僕が対外的に恥をかかなくて済むよう、
間違いを正してくれていたのだと解かる。
すぐさま、お礼のメールを返信した。
また、明日からネット環境の悪いマニラへ出張、
ということで、退社後、ポケットWIFIを借りに
コーズウェイベイへ行った帰り、
タクシー乗り場でタクシーを待っていると、
僕の番になって、子供連れの男女が、
突然横入りしてきて、そのまま、
僕が乗る筈だったタクシーに乗って行ってしまった。
これも、以前の僕なら、
ハッキリ相手に「おい、並べよ!」と言うか、
心の中で何度も彼らを罵倒し続けていたのだろうが、
この時もなぜか、とてつもない感謝の中にいた。
最悪なドライバーが運転するタクシーに
僕を乗せないよう、
わざわざこの兄弟たちが横入りをして、
阻止してくれたように感じたのだ。
周囲で起きている事は同じなのに、
攻撃と感謝、で、結果がまるで違っている。
このように、世界に与える意味付けと、
反射的に湧き上がる攻撃の反応を放棄し続けた結果、
周囲の椅子や、テレビや、スマホや、人や、空気が、
一斉に、自分の最善の利益のために動き出し、
万物全てが僕の味方になってしまったように感じて、
感謝がどくどくとあふれだした。
↑コーズウェイベイの街並み。
さしずめ、香港の渋谷、と言ったところか。
それにしてもなんだろう、この、
ありがたくてしようがないような、
うれしすぎて泣き出したくなるような、
懐かしくて愛おしくてたまらないような感覚が、
途切れることなく意識の底辺に流れている感じ…。
ハートの海だ。
この中へダイブすれば、
きっと凄いことになるのだろうな。
まだちょっと飛び込む勇気はないけれど…。