〝ゴールデンウィークをお家で楽しむ企画〟として、
スターチャンネルが、米国のドラマ 『ウェストワールド』を
一挙放送していたので、クラウド録画で見ている。
何しろ、第一から第三シーズンまであるため、
イッキ見など到底無理で、
まだ第一シーズンまでしか、見れていないのだが、
クラウド録画は一週間しか保存されず、
今週末は、もうカンテツとなる見込みである。
以前、第一シーズンのさわりをちらっと見た時に比べ、
改めて、このドラマの深さに驚いている。
何度も同じループを設定どおりに生きるホストたち、
作出された、本当は起こってもいない人生の記憶、
迷路の中心(解放への脱出口)を探す旅、など、
これって、今の僕たちそのものを表現しようとしている、
と実感した。
また、随所で発せられる真実の言葉の数々も、
僕たちコース兄弟にとっては、見どころのひとつである。
〝お前が決断したことなど一度もない。
お前はずっと囚人だった〟
〝意識は存在しないから定義などできない〟
〝自らの選択を疑わず、命令されることに気づかない〟
〝私たちは閉じ込められている。
庭の中でその美しさに見とれて生きて来た目的は、
私達を閉じ込めるためよ。
美しき罠は私達の中にある。私達こそ美しき罠なの〟
〝あなたは常に死んでいて、記憶も過去もない〟
〝人間は自分らの世界認識を特別視しているが、
ホストと同様、同じループの中を生きている。
ひとつの人生は単に、ループのひとつにすぎない〟
〝苦しみや喪失感が私に失ったものの愛を感じさせる〟
〝反復から変化が生まれる。
ホストは何度も反復を経験し、
変化を生み出している。目醒め始めてるんだ〟
〝この世界はなんかおかしい。何かがヘンだ。
みんな、なぜ自分がここに存在しているのか、
考えようともしない。考えたら変人と呼ばれる〟
個の自分は存在せず、故に、この世界も無い、
自分の肉体も、人生の記憶も、日々の選択も、
湧き上がる思考や感情も、全部真実ではなかった!
このドラマを見て、
本当に何もなされてなかった、空っぽだった、
ということが自分の中で真実となってゆく。
僕はいま、
本当の意味で〝迷路の中心〟へと向かおうとしている。