今日は土曜日、外へは一歩も出たくない。
でも、家には食べるものが何にもない。
それで初めて、
デリバリーアプリを試してみた。
僕が住んでいるコーズウェイベイエリアには、
あらゆる国のレストランが軒を連ねているが、
それらのレストランのメニューを、
クリックひとつで注文でき、注文後は、
家までその料理を配達してくれるアプリだ。
見ると、
フレンチやイタリアンの高級店をはじめ、
いつもチャーシューを買っている食堂、また
スタバのコーヒーやバーのカクテルまで、
付近の店がほとんど網羅されている。
おまけに、20%オフのメニューとかもあり、
最低消費は600円で、配達料も200円と
実際にそこに行って食べるよりお得感がある。
初めてということもあり、
無難なところで吉野家の牛丼を頼んでみた。
アップルペイで支払いを済ませると、
今作ってますとか、あと何分で配達しますとか
マンションの下に来ました、と表示が出る。
配達人と接触したくなければ、ドアノブに
料理を掛けておいてくれるよう依頼もできる。
コロナ対策から生まれた非接触配達だが、
いまは、独り暮らしの勤め人などが、
家に着く30分ほど前に夕食を注文すると、
帰宅時にはドアノブに夕食が掛かっている、
というふうに利用するらしい。
僕も今度試してみることにする。
吉野家の牛丼は、なんと、15分で来た。
インド人らしきお兄さんが配達してくれた。
夜は、別の店の北京ダック定食を頼んだ。
やっぱり、注文してから12分で届いた。
まあ、街の中心部に住んでいることもあるが、
お籠り大好きな僕にとって、
これはもう、たまらないサービスである。
なんでもっと早く活用しなかったんだろう。
これなら店側だって、高い家賃を払わなくても
厨房ひとつあれば商売ができるし、
そうなれば、もっと料金も安くなるだろう。
コロナ禍で、飲食業も変わりつつあるのか。
そんなわけで、今日は10時半くらいに起きて
牛丼を食べた後は、また、昼寝をした。
外はカンカン照りで、入道雲が広がっている。
横になると、ふわふわと体中が脱力してゆく。
何にも抵抗しない真夏の昼下がり。
今ここに在る平安に身を任せながら、
ゆっくり、ゆっくり、
ハートの海をたゆたってゆく。
ああ、心地いい…。