👆 前のソファには〝彼〟(兄貴)が…
今日は午後から半日の休暇を取り、
歯の治療をして貰いにセントラルまで行ってきた。
常に痛いわけではないのだが、時々左の奥歯が
何にもしていないのにズッキーンと痛くなるのだ。
歯科医は毎度おなじみのリリー先生である。
もう25年、リリー先生に歯を診てもらっているが
主治医のホー医師同様、リリー先生も高齢なため
いつまで現役で診ていただけるか分からない。
また、僕もいつまで香港にいるか分からない。
歯の治療を終え、セントラルの街を散策する。
この日は雲一つない爽やかな秋晴れで、
風には秋の気配が感じられた。
香港のウォール街、と呼ばれるセントラル地区は
金融の中心街でもあり、スーツ姿の人が目立つ。
そして、みんなどこかせわしげだ。
しかし、優しい陽射しの中、
僕の心は穏やかな平安と至福感に満ちていた。
これまでは、慌ただしい仕事や生活の中で、
ほんのわずかな時間、ご褒美のように、
豊かな時間を過ごすのが常だったが、
100%24時間、本当(背後)の自分で在りたい、
これ以上、
居たくない場所で、やりたくないことをしながら
人生の大半を費やしたくない、と単純に思った。
それを自分に許す時が今来ている、と思えば、
すっごくワクワクした気持ちになった。
前回行った、セントラルマーケットを覗いてみた。
館内には平日のゆったりした時間が流れていた。
白ワインを注文し、ソファー席でアニータ三昧。
(今朝なぜかアニータの本を鞄に入れたくなった)
今に開いて抵抗せずそのままの流れを許容する
という言葉を見た瞬間すっごく心が拡大した。
自分の中に〝愛と大好き〟の想いが満ちてくる。
本当は、長期療養する部下の引継ぎで、
それどころではないはずなのに、
今この瞬間にただ開いて存在していると、
今見えている世界以外が消滅してしまう。
今後は、
この穏やかな優しい世界で生きてゆくのだと、
僕は力強く け・つ・だ・ん した。
抵抗した状態で赦せるはずなどなかったのだ。
自分の内面が愛で癒され始めた今、
ようやく世界を赦す準備が整った。
ワインを飲み終え、帰宅の途についた。
世界が優しく穏やかに感じられる。
神の気配が、そこここに見えていた。