リラックスしていること、無理をしないこと、
何より、頑張りすぎないことが美徳とされる中で、
頑張って何が悪い、という話である。
数年前、とあるコース勉強会で、年配の学習者が
「わたしも頑張って赦します」と発言された際、
主催者である女性コース教師(アラフォー)が、
「ああ、〝頑張って〟赦すんですねえー」と、
蔑むような口調で言った時、僕の中で、
ものすごい怒りが沸いたのを思い出した。
なんだか自分を否定されたような気がして、
神に戻ってゆくのに頑張って何が悪いのだ、
と思ったのだ。
僕たち、バブル世代は、いい時期も経験したが、
時代としては決して今のように、
人に優しい時代ではなかった。
24時間働けますか、が流行語となり、
残業は当たり前、休暇を取るなんてもっての他、
上司のパワハラなんて日常茶飯事だった。
(パワハラという言葉すらなかった)
学校でどんなにいじめられても、
不登校という選択肢すら思い浮かばなかった。
そうやって僕たちの世代は、
どんなに辛くても、どんなに苦しくても、
ちゃんと学校を卒業し、きちんと働き、
頑張って頑張ってここまでやってきたのだ。
だから、
そんな俺達の力を見くびんなよ、と言いたい。
👆 白ワインを凍らせて飲むのが、
今の僕のマイブーム
イジメられたこと、パワハラされたこと、
ヘトヘトになるまで働いたこと、
頑張って仕事と子育てを両立してきたこと、
女性である、低学歴である、身体的弱者である、
というだけで理不尽に扱われたこと、その結果、
鬱病になったり、家庭崩壊をさせてしまったこと、
これっぽちも否定することなんかないと言いたい。
むしろ 「どうや、カッコええやろ!」 と、
若い奴ら(斜に構えてくる娘や息子や孫)に、
堂々と胸を張って言ってやればいいのだ。
なぜなら僕たちは、数々の厳しさを乗り越え、
今もこうして死なずに生きているのだから…。
だから、頑張ることは僕らの世代の特権である。
スピだって、子育てだって、仕事だって、
なんだって、思い切り頑張っていいのだ。
それはまた、他の世代の奴らには、
逆立ちしたってできない芸当だと思うから…。
自分が生きてきた時代の全てを、
何一つ否定せずに誇りに思って堂々としている、
これこそ、僕たちの世代の赦しである。