光の磁場(高速回転する粒子の層)の拡がりが
実際に見えている、と豪語して憚らない僕だが、
一日中この光の磁場の上で生活するにつれ、
幻想である現実世界(見えている世界)と、
本質側の世界(磁場側の世界)が、
ますます乖離してゆき、それと同時に、
肉体の自分と、無限の自己である自分が、
二人存在しているような感覚に陥っている。
どういうことかというと、本質としての自分は、
無限の磁場の上で神を感じていながら、
肉体としての自分は普通に現実で生活している。
まるで自分が二人いて、其々が別々の世界から
互いを観察しているような感覚なのである。
もっと日常レベルで説明すれば、
肉体を持った自分は、足に怪我をしたり、
路面電車の中に財布を置き忘れたりして、
病院へ行ったり、置き忘れた財布が見つかって
ほっと胸をなでおろしたりしているが、その間も、
全てを智っている本質の自分は肉体の背後で、
その様子を全肯定で観察している。
そして、どっちも自分、みたいな…。
磁場の上にいて、本質の自分の意識でいると、
現実のスクリーンが透けたように見え、しだいに、
本質の自分が主体となって、
肉体の自分を通して世界を見ている感覚になる。
そして、本質の自分とは、兄貴のことだ。
兄貴とは、気づいている本質の自分であり、
それが、肉体の自分と同化し始めている。
だから、
肉体の自分はない、とか、肉体の自分が消える、
ということではなく、もともと肉体としての自分も、
全体の中の一つの側面であり、神であった、
という事実に気づけば、肉体の自分も含め、
自分が無くなることなどないことが分かる。
なので、今の僕の中では、
全部神だったという意味で肉体の自分はない、
というふうに理解できている。