香港さんといっしょ!ー純粋非二元で目醒めを生きるー

欲望都市香港で覚醒した意識で生きることを実践中。今回を最後の生にするための日常を綴っています。

僕らの時代ー4

👆 浜松町の消火栓

 

 

少し前の話になるが、

 

スワットしおちゃんと茶屋町で飲んでいる最中、

 

孝弘から電話がかかってきた。

 

前回彼に貸したアニータの本にすごく感銘したので、

 

自分用にもう一冊購入してくれないかという。

 

というのも、

 

彼は現在クレジットカードを持っていないため、

 

代わりにネットで購入してほしいと言ってきたのだ。

 

貸している俺の本をあげるよ、と言ったのだが、

 

どうしても自分用に新品の本がほしいらしい。

 

 

その夜、アマゾンで手配し、あくる日に本は到着した。

 

で、孝弘は本を受け取りに僕の家までやって来た。

 

僕の家にやってきた初めての客が孝弘とは…トホホ…。

 

彼はラム酒、僕は白ワインで乾杯し、だべった。

 

 

👆 梅田の消火栓

 

〝自分は他の人より劣っている〟

 

という感覚から抜け出せないでいるのだ、

 

と彼は語った。

 

アニータがどんなに、存在するだけで価値がある、

 

と言っても、無価値感が容赦なく襲ってくるのだ、と…。

 

その時、なぜか僕は、

 

あの、コンババ部長タメ口事件を思い出していた。

 

年下の上司からタメ口をきかれ、

 

無価値感と怒りで心の中は修羅と化していたが、

 

ちゃんと相手に直接言葉で思いをぶつけたことで、

 

その無価値感が瞬時に消えてしまった事実を、

 

気がつけば孝弘に語っていた。

 

 

 

語り終えた時、なぜか、雄太のことが頭に浮かんだ。

 

当時の僕は、彼に対して、様々な不義理をしてきた。

 

今度は僕がコンババ部長になる番だ、と思ったのだ。

 

 

孝弘が帰った後、十数年ぶりに雄太に電話してみた。

 

「おお、周作か。どうしてんねん」

 

彼は驚いていた。

 

それから、その当時の自分の行いを彼に詫びた。

 

(※僕らの時代-1 をご参照願います)

 

「昔のことやし、そんなん、もうええよ」と言ってくれた。

 

実際、彼がどう思っているか、真偽は定かではないが、

 

今の僕には謝ること以外、何もできることはなかった。

 

それで彼がどう思おうと、もうどうすることもできない。

 

そうなのだ。相手が問題なのではないのだ。

 

自分の中の赦されない想いだけが問題だった。

 

 

 

 

別れ際、孝弘が僕に銀行の封筒を差し出した。

 

何かと聞けば、以前僕から借りていたお金だという。

 

それはもう、何十年も前に貸したもので、

 

自分でもすっかり忘れていた。

 

親友なら固辞するのが常識だが、僕は受け取った。

 

なぜなら、僕と同様、彼もまた、過去の自分と向き合い

 

心の中の無価値感に決着をつけようとしているのだ、

 

ということが心底理解できたからだ。

 

だから、彼がお金を借りた時の気持ちを考えた時、

 

僕は、悦んでこのお金を受け取るべきだと思ったのだ。

 

 

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そういう僕もまた、五十ン年生きてきた中で、

 

決着をつけるべき相手は一人や二人ではない。

 

僕が日本へ戻って来たのは、

 

そういった人たちと向き合うためだった、

 

と言っても過言ではないと思っている。

 

何か行動を起こして解決するという意味ではなく、

 

あくまで、

 

自分の心の中で決着をつけていかねばならない。

 

僕の場合、終活にはちょっと早いかもしれないが、

 

真の終活とは、資産を整理することでも、

 

断捨離をすることでも、お墓を建てることでもなく、

 

赦していない、または、赦されていない兄弟を通して、

 

自分自身の心に決着をつけることなのだ。