👆 もうだいぶ散ってしまっている
以前も書いた通り,台湾語の先生に紹介してもらった、
新大阪にある日本語学校の採用試験を受けてきた。
主任の先生二人の前で模擬授業をする。
「~したいです」の文法導入と練習をするのだ。
初級の学習者が知っている日本語しか使えないので、
絵カードや単語カードなどを用いて授業を進める。
香港大学で教えていた時に何度もやった内容なので、
そんなに緊張はしなかった。
授業の後は面談となった。校長先生も一緒だった。
すでに僕の採用は決まっているらしく(笑)、いきなり、
火曜と木曜の授業を四時間ずつで、給料はいくらで、
4月11日から来れますか、と矢継ぎ早に聞かれた。
卒業は15日なんですけど、と言うと、
見込みであれば大丈夫です、と言われた。(ええっ!)
また、4月19日から香港と台湾へ行くので、
授業は、GW明けからでないと無理です、と言うと、
じゃあ、旅行の前に一日入れますかと訊かれた。
また、他の学校でも教える予定はありますかと言われ
はい、色々な学校を経験してみたいです、と答えたら、
校長先生から、もし他の学校で2日教えるのだったら、
うちで2日教えてもらえませんか、と言われた。
結局〝やるとしたら〟5月のGW明けから、となったが、
教師不足の深刻さがひしひし伝わってくる面談だった。
聞けば、日本への留学生がすごい数になっていて、
日本人だったら誰でもいいというわけにもいかず、
資格を持っている教師が不足しているのだという。
僕が採用試験を受けたのは、歴史ある有名な学校で、
カリキュラムもしっかりしているのに、教師が足りなくて、
僕のような駆け出しの教師でも採用したい、
というのだからもう、びっくりくりくり、だった。(ふるっ…)
しかし、ぜひ来てください、と言っていただけるのは、
本当に本当に、涙が出るほどありがたいことである。
その感謝の気持ちを味わいながら電車に乗った。
手続きのため実家近くの市役所へ行ったついでに、
芥川の桜並木を見に行った。
土手に寝転がって桜を見上げながら、ぼーっとする。
風が強い日で、夕方の桜並木に花びらが舞い、
何とも言えない風情を醸し出している。
と、ビンセントと植物園の館長からLINEが入った。
香港へはいつ来るんだ、とビンセント。
卒業祝いをしましょう、と植物園の館長さん。
続いて、豆ご飯を作ったから早く来い、と母から電話。
視界一面桜の中で、うれしいなあ、と思う。
そして、これが今の僕の心の中だ。
今この瞬間のワンシーンは忘れてしまうかもしれない。
でも、この、うれしいなあ、という想いはいつも在る。
なぜなら、このうれしい気持ちは、外側ではなく、
僕の心の中から来ているものだから…。