いま、なぜかミナミの新世界にハマっている。
新世界と言えば通天閣で有名だが、
昼間は外国人で賑わうこの界隈も、
日雇い労働者の街、西成区(東京で言う山谷)
に近いせいか、
夜はチョットDEEPな街へと変貌する。
僕は、実家も、学校も、北の方(京都寄り)だったので、
この歳になるまで新世界へ行ったことがなかった。
しかし、4月にすったもんだしていた日本語学校が、
新世界商店街の近くだったことと、
そのすったもんだの愚痴を聞いてもらうために、
新世界に住む友人と、仕事終わりに飲んだのが、
この街を知るきっかけになった。
👆 純喫茶ドレミ。もちろん全席喫煙可です
恵美須町の駅を降りればもうそこは昭和の世界。
昭和レトロブームに乗っかっちゃいましたあ、
というような、なんちゃって感が一切ない、
ガチな昭和が展開されている。
堀ちえみや早見優(明菜や聖子ではない)などの、
B級アイドルソングが流れ、なぜか、高倉健や、
ビューティーペア(つくし姉さんはリアルで見ている)
のポスターが貼ってあったりする。
本物の屋台、純喫茶(つくし姉さんなら知っている)、
デジタル感ゼロなゲーセン、などなど、
なんでこれが新世界やねん、旧世界とちゃうんか、
とツッコミどころ満載な場所なのである。
友人に連れて行ってもらった飲み屋さんは、
新宿ゴールデン街のような場所にあり、
60歳のマスターが一人でやっている。
マスターがうまく常連さんたちの話の輪に入れてくれ、
本当に楽しい時間を過ごすことができた。
注文したハイボールも、グラスの半分がウイスキーで
酔わないヤツはお断り、みたいな感じだ。
あまり書けないが、お客さんもかなりDEEPで、
ちょっとコワモテのお兄ちゃんや、
人生に達観しきった妙に色っぽいお姉さんや、
陽気な定年組おじさん集団、などなど、
なんていうか、人生の縮図を見ているようだった。
もうその日は、人も、ハイボールも、濃ゆすぎて、
どうやって家へ帰ったのかも覚えていない。
キタ(梅田)のお店には、
あまり干渉せずに放っておいてくれる心地よさがあり、
ミナミ(日本橋や新世界)のお店には、
どんな人でも受け入れてくれる懐の深さがあった。
と、ここでハッと気づく。
嫌で嫌で一刻も早く辞めたかった日本語学校だったが
新世界にあるこの学校へ行っていなかったら、
仕事帰りに、友人と新世界で飲むこともなく、
新世界という街を知ることもなかっただろう。
イヤだ、ツラい、ヤメたい、と思っていることも、
本当にそうなのかなんて、その時にはわからない。
やっぱり、自分では何もできていなかったのだ。
P.S つくし姉さん
いろいろいじってスンマソン!