10月から、健康保険証がマイナカードに紐づけされ、
1年以内に紙の保険証が使えなくなる、ということで、
その手続きをしに、実家がある高槻市へ行ってきた。
マイナカードの暗証番号も忘れてしまっていたので、
再設定の手続きも一緒に行なうことにした。
僕は今、大阪市の北区(梅田)に住んでいるのだが、
住民票は移さず、実家の住所のままにしている。
なぜなら、実家がある高槻市は、梅田からだと、
電車で12分なので、いつでも帰ることができるし、
どうせ母が死ねば、1人で実家に住むことになるので、
行政関係は全て実家の住所に設定している。
手続きは30分ほどで完了した。
市役所職員の方たちはみんなすっごく親切だった。
午後の遅い時間、市役所の帰りに実家へ寄ってみた。
母は、愛憎ドロドロの韓国ドラマを見ていた。
学生の頃、一刻も早くここから脱出したいと思っていた。
息が詰まるような日本の社会が大っ嫌いだった。
そして、30年以上の海外生活の末、
放蕩息子は再び故郷へ舞い戻ってきた。
かつて嫌いだった地が今は平安の地になりつつある。
そして、故郷は暖かく、僕を受け容れてくれた。
時々刻々と変化する、人、物、事、肉体、風景、事象、
の中に顕われ、僕がどこへ行こうと、何をしようと、
ずっと変わらず付いてきたもの、それが兄貴であり、
父だったと気づいた時、僕は変化するものの中に、
全く変化していないものを感じてプルプルしていた。