👆 春の奈良ホテル
スピ通の読者の皆さんなら、すでにご存じかと思うが、
山納銀之輔という人の動画をいくつか見たのだ。
彼は、30歳の時に事業に失敗して自殺をした際、
自身の30年間の人生を、同じ30年の時間をかけて
追体験し、再度この世界に舞い戻ってきた人で、
最近、ちょっとバズっているらしく、
多くのスピユーチューバーの動画によく出てくる。
現在は、一生食べ物と寝るところに困らない村を作る
〝エコビレッジビルダー〟として活躍しているという。
👆 ここは何度来ても異空間
自分が嫌だと思う事はしなくていい、
みんな、絶対に大丈夫なようになっている、
日本という国に生まれたこと自体が儲けもので、
日本では、どんなに悲惨なことになったとしても、
命までは盗られないのだから大丈夫だ、
とまあ、めっちゃ雑に言えば、そんな感じか。
僕は、彼の臨死体験や、エコビレッジ計画には、
全く興味はないのだが、唯一興味を持ったのが、
彼が何度も口にする〝全自動〟という言葉だった。
この世界の全ての事象は全自動で起こっていて
その全自動に委ね、任せていれば絶対に大丈夫だ、
という一節を聞いて、全自動とは上手いことを言うな
と、感心してしまったのだ。
今この瞬間のありように任せる、
今に開いて抵抗せず、そのままの流れを受け容れる、
眼、耳、鼻、口、皮膚、思い、の活動が神の活動だ、
これまで様々な言葉を駆使して表現をしてきたが、
全自動というこの一言の中に全てが包括されている。
おまえが悪い、と言われてヘコもうが、
ちゃんとできなくて、恥ずかしさにのた打ち回ろうが、
いろいろ心配して、予防策を必死で張り巡らせようが、
そんな思いなどとは関係なく、
全自動で事は起き、しばし留まり、消えてゆく。
僕という存在ですら、最後は全自動で消えてゆく。
そこに何かを制御できる私など、どこにも存在しないし
結局、自分の人生に、大きな意義なんかないのだ。
👆 うず潮とレナウン娘
今見ると、ちっとも全自動ではない(笑)
〝某T女史〟が、ナマ脚にミニスカートを穿き、
おしゃれでシックなレナウン娘をやっていた頃、
《うず潮》という〝全自動〟洗濯機が発売された。
何もしないで放っておけば勝手に洗濯は終わるのに、
こんな洗い方で、本当に汚れは落ちるのだろうか、
こんな脱水の仕方では服が傷んでしまう、
「え、何?この大きな音、壊れたのか?」と、
何度もボタンをリセットし、設定を変えまくる。
結果、いつまで経っても洗濯が終わらない。
人生の中でもこれと同じことを延々やっている。
これに一体、何の意味があるというのだろう。
俺の人生詰んだ…、なんでこんなことに??
とかいろいろ言っているが、よく考えてほしい。
あんたの人生、うず潮やで!全自動洗濯機やで!
レナウン娘やで!(て、なんでやねん!)
さっさと全自動で、
この夢の世界を終わらせた方が得策だ。