
前期試験の1週目が終わった。
そして目の前にあるのは、55人分の小論文である。
これ全部添削するのか、と考えただけでぞっとする。
多分、提出期限が過ぎても何もしないんだろうなあ、
と、そんな僕の舐め切った心情を察したのか、帰り際、
事務局の三好さん(30代男性/太めの色白)から、
「絶対に試験結果を土曜日までにお願いしますよ!」
と、すごい目で食い気味に念押しされた。
で、今日は木曜日なのだが、ほとんど何もしていない。
ていうか、2週目(今週)の試験が終わると、
更に添削する答案用紙が増え、やる気が失せる。
小論文は、他の試験と違い、内容を評価するので、
すっごく時間がかかる上、物書きの性分も加わって、
なかなか添削が終わらない、というのもある。
仕方がない、明日、一日でなんとか終わらせるつもり。

👆《歩きスマホにつけて》って…
くーっ!(泣)
話は変わって、留学生クラスの試験監督で、
最も神経を使うのが〝カンニング〟だ。
ネパールやバングラディシュの学生たちは、
カンニングに対して罪悪感を持っておらず、
みんなで助け合えばいいじゃん、みたいな感じだ。
なので、それは日本では通用しない、ということを
分からせるため、バンバン、捕まえる。
机に答えを書く、斜め前の人の答案を見る、
斜め前の人は、斜め後ろの人に答案を見せる、
漢字の試験では、腕に漢字を書く、答案用紙の下に、
答えを書いた紙を重ねて見る、という強者までいる。
先生も、カンニングしそうな生徒は分かっていて、
カンニングする前には必ず先生の方をチラ見するので
しばらく泳がせておいて「よし、いまやった!」
という瞬間を獲捕する。
そう、まるで万引きGメンである。
カンニング一回目の生徒には、
5000円の罰金と共に追試と休暇返上の補講、
ボランティアの清掃活動が課されるのだが、
二回目になると、
留年や退学という厳しい措置が待っていて、
そこで初めてとんでもないことをしたことに気づき、
泣いて詫びるのだが、後の祭りである。
1年生で徹底的に〝見せしめ検挙〟をしておくと、
2年生以降はほとんどカンニングをしなくなる。
まあ、小論文の試験はカンニングのしようがないが、
問題は1年生の漢字の試験である。
持っている鞄を全て前のテーブルに固めて置かせ、
事前に両腕と机の上を点検し、
試験問題も、列ごとに違うものを用意する。
実力がなくても、コネや権力で何とかなったり、
どんなに実力があっても、コネがなければ弾かれる、
というような国で育った彼らに、正々堂々と勝負しろ、
と、一生懸命教えている、シュウサク先生である。