

👆香港の料理に〝油〟は欠かせない
今回、僕が香港でずっと感じていたことは、
あらゆることは通り過ぎてゆく、ということであり、
目の前のものは全て消えてゆく、ということ、
そして、過去に起きたと思っている記憶を、
本当に今はもうない、という事実だった。

👆ティーレストランの風景
素敵なホテルでランチをしても、
占いに行ってどんなよいことを言われたとしても、
株が売れても売れなくても、
至福のマッサージを受けたとしても、
お気に入りのバッグを買っても、
ドラえもんの映画を観ても、
マッチの炎のように、一瞬ぱっと輝いたかと思うと、
次の瞬間には消え去り、ゼロへと戻ってゆく。
何ひとつ、留めておくことなんかできない。

愛する人との時間、天職と思える仕事、若さ、健康、
よい環境、自分のお気に入りが詰まった家、など、
自分にとって都合のよいもの、神に見えるものは、
少しでも長く留めておきたいと思うのが心情だが、
それが、いつ消えてしまうか分らない儚いもの
であるからこそ救われているんだ、ということが、
再認識できた今回の香港の旅だった。
だからこそ、今この瞬間に顕われる光を、
しっかり見て、味わい、見送っていきたいのだ。
僕が、香港で体験したことは全て幻想で夢だった。
いや、これからの人生だってそうだ。
しかし、そこにいた瞬間瞬間は事実そのものなのだ。
これからも、僕はこの瞬間を赦し続けてゆく。
赦すこと以外、もう僕にはやることはないと思うから…