
恐れずに生きよう、ではなく、恐れることをやめる。
アニータが臨死体験の中で死んだ父親に会った時、
父親は彼女に「恐れずに生きなさい」と言った。
その意味が、今、ようやく腑に落ちてハッキリしてきた。
真に恐れずに生きていたら、
誰かが不機嫌でも、自分のせいだと思うだろうか、
お金が無いからといって、動揺するだろうか、
言いたいことを言わずに我慢するだろうか、
何かを失うことに戦々恐々とするだろうか。

一体、何を恐れることがあるのか。
巨万の富を手に入れたビル・ゲイツであろうと、
派遣の清掃員であろうと、最後はみんな終了する。
なにひとつ、真に手に入れることなどできないのだ。
こんな狂った世界に一喜一憂する価値などあるのか。
トクリュウも真っ青になるほどの詐欺師に、
みんながみんな、騙されまくっている。
正気に戻ってきて、このことにハッと気づいた時、
僕は、恐れることをやめた。
過去は罪、現在は罪悪感、未来は恐怖、
神の子の自分がそんなはずないではないか。
ほんの少し、冷静さを取り戻して思い直してみる。
惨めで悲惨に見えるような死であっても、
何万人から惜しまれるような死であっても、
死は死であって、ただそれだけである。
だから、
破滅を恐れて穏便に過ごそう、
この人によくしておかないと後で痛い目に遭う、
こうならないように、これこれを我慢しておこう、
などという、卑しい根性で生きないと決めた。
破滅するならそれで結構、
どっちみち、最後はみんな自滅してゆくではないか。
いや、
これからも、恐怖におののいたり、
不安で死にたくなったりすることはあると思うのだ。
それでも、恐れたりはしない。
だから、
決して負けるんじゃないよ!踏ん張るんだよ!
どんなに孤独てツラい時でも、かならず、
助けてくれる僕ら兄弟がついているのだから…。