今日は大陸で一泊。
仕事を終えてぶらぶらしていると、メイソウという10元ショップ(150円くらい)を見つけた。
どう見てもダイソウのパクリだ。商品も無印良品っぽいパッケージで、質もいい。
洗面道具を入れるポーチと身体を洗うナイロンタオルを買った。
今日はすごい爆弾が落とされた日だった。
今朝、突然社長室長から電話があり、来月に予定していた最大の赦しの日を、
3か月ほど延期するかもしれないと告げられたのだ。
このままでは年末商戦の出荷に影響が出ると、得意先からクレームが出たらしい。
ここの得意先には事前によく事情を説明し、すでに先方の社長の同意も得られていた。
しかし、ここへ来て待った、がかかったのだ。
結局、うちの社長が再度得意先に出向き、相手を説得することになった。
結論は19日に出るという。
はあ〜?
3カ月延期ぃー? そんなの…。
ムリムリムリムリ!無理無理無理無理!絶対に、ムリッ!
この報を聞いた瞬間、この2文字で頭の中がいっぱいになった。
とそのとき、いつものように、立てた親指をぐるぐる回しながら、
例の兄貴が腰を振り振り〝イエーィッ!〟と出てきた。
なにが〝イエーィッ!〟じゃ!
今回は、ほんま、シャレにならへん。そんなん、こっちの身が持たへんわ。
一体、どないせーっちゅうねんっ!
〝もう兄貴になんて任せてられへん!〟と一瞬大声で叫びだしそうになったが、
それじゃあ、自分で状況を打破できるのかと問われれば、如何ともしがたかったから、
やはり、赦して兄貴に全托するしかなかった。だって、他に手立てがないんだもん。
「このままこの工場で生産を続けてゆくこと自体、影響大ですよ。」
「どんな思いで業務を遂行しているかわかっているんですか。」
とまあ、こんな風に、自分が会社に対して何か言ったところで、
それが全部エゴの声でしかないのはわかりきっている。
また、最大の赦しどころを、いま、兄貴から差し出されているのも心得ている。
それにしても、俺の兄貴はすごいよ。
エゴを使う余地さえ与えない状況に僕を追い込んでから、
ちゃんと赦しを実践させるのだから。
いまの自分なら大丈夫だ、と兄貴は踏んでいるに違いない。
〝まあいいや。ちょっときついけど、これもついでに終わらせちゃえ!
こいつならブーブー言いながらでもやるだろう〟てな感じなのだ。
きいぃーっ!
しばらく、デスクでじっと兄貴に任せ続ける。
どうにかしようとする自分を全て丸投げする。
よく、兄貴に任せるって感覚的にはどんな感じですか、と聞かれることがあるが、
僕の場合は、意識がずっと斜め背後の方へ引っ張られているような感じ。
逆にエゴに支配されているときは、意識はがっしり前方の他者の空間に落ち込んでいる。
しばらく兄貴に任せ切っていると、深い大丈夫感に満たされはじめた。
兄貴の自動操縦によって、航路が最短の軌道に修正されているのを実感する。
もう自分では無理。 降参!
昼からは明後日からの出張の手配をして過ごした。
機密事項なので、ふぁちゃんには頼めない。
ああ、本当にすごい6月を過ごしている。
でも大丈夫。
兄貴と兄弟たちがついている。
会社の人、赦しを実践している仲間たち、みんなが我が家への道を示してくれている。
父につながっていれば〝天城越え〟状態になれる。父とともに在る歓喜の悦びにも酔える。
しかし、自分の無意識の中にある罪悪感と向き合って赦し、
それを兄貴に修正してもらわなければ、
ただ、父とつながってひゅんひゅんしているだけではなんの意味もない。
ああ、神様、神様、神様あー、とひゅんひゅんしながら過ごす人生を、
この先何度も繰り返すつもりもない。
父の愛を感じてむせび泣いたところで、父が待つ我が家へは戻れないのだ。
少なくとも今の時点では、父につながることよりも、戻ることを選ぶ。