香港さんといっしょ! 奇跡講座(ACIM)と純粋非二元

欲望都市香港で奇跡講座を実践中。今回を最後の生にするための日常を綴っています。

聖なる時間

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突然だが、

 

先週土曜日から一泊二日で沖縄へ行ったきた。

 

糸満市にあるPalm Churchを主催されている

 

もりG さんとひょんなきっかけで知り合いになり、

 

それで早速、遊びに行って来たというわけなのだ。

 

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朝10時半に空港へ着き、赤嶺駅で待っていると、

 

もりGさんが車で迎えに来てくださった。

 

会った瞬間 「この人、俺と同じ人だ。」と思った。

 

性格や外見が、という意味ではなく、どこか、

 

全く同じ目的を持った同志に出会ったという感じ。

 

凪の海のように、とても穏やかで優しい人で、

 

Palm Churchの環境そのもののように見えた。

 

それでいて、彼の神に向かう姿勢には妥協がない。

 

 

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着いてすぐ、もりGさんと奥様のYさんといっしょに、

 

沖縄そばを食べに行き、その後、

 

同じコース学習者のM女史のお宅を訪ねた。

 

爽やかな風が吹くテラスに座り、色々な話をした。

 

M女史は僕がワイン好きなことを御存知で、

 

赤ワインを用意して待っていて下さった。

 

その後、素敵な、なごみ空間のリビングへ席を移し、

 

改めてワインで乾杯した。

 

 

女性に対し、

 

こういう表現が正しいのかどうかは分らないが、

 

M女史は一言で言って〝カッコいい〟人だ。

 

全てに於いてとても深い洞察力を持たれていて、

 

思わず委ねたくなるような愛を放たれている。

 

美味しいワインとケーキ、落ち着いた空間の中で、

 

本当に楽しい時間を過ごさせていただいた。

 

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そして、

 

夢は夜ひらく、もとい、話は夜ひらく、ではないが

 

沖縄の食材を使った奥様の手料理に舌鼓を打ちつつ

 

もりGさんや奥様のYさんと夜中まで語り合った。

 

まあ、もりGさんとは、車の中、沖縄そば屋さん、

 

M女史のお宅、夕方の散歩、と、

 

24時間リトリート状態だったのだが、

 

奥様のYさんがビールをじゃんじゃん飲まれるので、

 

「おっ、わかってるねえ。そうこなくっちゃ。」

 

とばかりに、僕もワインを二本空け、

 

結局、語り合いは夜中の二時まで続いた。

 

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あくる日は、定例の勉強会だった。

 

M女史はじめ、総勢6名でそれぞれの体験を通して、

 

JACIMのQ&Aを中心に学んでいった。

 

こういう形態でコースを学ぶのは初めてだった。

 

誰かが先生になるのでもなければ、生徒でもない。

 

誰かが質問をして、先生が答えを出すのでもない。

 

全員が、全員を受け容れ、信を置いて話す。

 

安心してどんなことでも話せるのは、

 

Palm Church醸し出す何かがあるような気がした。

 

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そして、この〝24時間コース漬け〟の中で、

 

メインとなった内容は、

 

自分の眼前に現れる人や事象はすべて、

 

自分と神との関係性を象徴しているというものだった。

 

例えば、僕が東京へ帰任することに動揺しているのは

 

天国へ戻ることを拒否している、というふうに…。

 

なので、目の前に立ち顕れる人や事象は全て

 

神に対する想いや関係性の代用であることに気づき、

 

〝それは本当は神だった〟とちゃんと認識すること、

 

そして同時に、神を思い出し、赦しの眼差しを持つこと

 

を学んだ。

 

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勉強会の後、

 

もりGさん夫妻が空港まで送って下さった。

 

途中、昼食を取ることになり、レストランを探したが、

 

日曜でお昼時ということもあり、どこのレストランも

 

家族連れのものすごい行列ができていた。

 

まあいいや、と空港に向け自動車を走らせていると、

 

スシロ-が目に留まり、入ってみれば、やはり、

 

すごい順番待ちだったのだが、なぜか、3席だけ、

 

カウンター席が空いていて、そしてなぜか、

 

並ばずにそこに座れた。

 

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そうして、夫妻に別れを告げ、空港へ着けば、

 

チェックインカウンターは、中国人の嵐だった。

 

まあいっか、と気の遠くなるような列に並んでいると、

 

お預けの荷物が無ければこちらへ、と、突然、

 

係員の人がやって来て、僕をカウンターへ誘導し、

 

結局、並ばずに搭乗手続きを済ませることができた。

 

 

その後、飛行機に乗る時間となり、また並んでいると、

 

「星谷周作様。お伝えしたい事がございます。

 

 至急、搭乗口カウンターまでお越しください。」

 

とアナウンスが入った。しかし、一旦列を離れれば、

 

また並び直しとなるので呼び出しには応じなかった。

 

その時、たまたまスタッフの方が通りかかったので、

 

「なんかアナウンスされたみたいなんですけど、

 

 並び直すのが嫌なので、行きたくないんです。」

 

と伝えたら、大丈夫です、優先で機内に案内しますので、

 

先ずはカウンターまで来てください、と言う。

 

行ってみれば、本日は満席でオーバーブッキングのため、

 

僕の席を他の人に譲ってしまった〝お詫び〟に、

 

ビジネスクラスをご用意しました、と言うではないか。

 

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なんだろう、この展開は、と思いながら、

 

ああ、そうか、と納得した。

 

要するに〝量子の最適化〟ではないが、自分は、

 

聖霊と兄弟に信を置いて目的地を決めた時点で、

 

聖霊はすでにそこへ至る最短の手配を行なっている。

 

スムーズに物事が運ばないように見えても構わない。

 

スムーズではないと自分が決めているだけで、

 

本当はそれが最短で最適の道なのだ。

 

要は、量子(聖霊/兄弟)に信を置くことが、

 

絶対的にが肝心である。

 

聖霊兄貴、ごっつぁんです!

 

blog.hoshitani-shusaku.com

 

というわけで、素晴らしい兄弟たちと、

 

素晴らしい環境の中で、素晴らしい時間を過ごせた。

 

短い時間だったが、すっごく濃厚な時間だった。

 

今回お会いした皆様、本当にお世話になりました。

 

↓ もりGさんのブログはこちら ↓

morig2016.blog.fc2.com

差異なき世界

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見ている世界が丸ごと聖霊で満たされてしまった。

 

 

それは、どの兄弟にも無罪しか差し出さない、 と、

 

決意できたその日からはじまったような気がする。

 

眼前に現れる兄弟たちから何を差し出されようと、

 

頑として、無罪だけを差し出し続けていると、やがて、

 

その時々で出会う人や物や事が無罪性で輝きだし、

 

肉体の目で見えている光景によって、

 

これは自我か聖霊かを選択(判断)することに、

 

何の意味も見出せなくなってしまったのだ。

 

 

そうこうしているうちに、周囲の人達が変わり始めた。

 

以前から、みんな優しい、と何度も書いては来たが、

 

もう、そんな域を超えている。

 

 

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そんな中、

 

ある会社の面接を受け、内定をもらった。

 

東京に本社がある日系商社の香港支社で、

 

法務と財務を担当するポジションだ。

 

もう、東京へ帰る腹づもりでいたので、

 

香港での就活はしていなかったのだが、

 

一年以上も前に登録していた人材紹介会社から、

 

突然、連絡があり、この会社を紹介された。

 

まあ、今の会社の事情も事情だし、

 

「会うだけでも、会ってみたら?

 

 嫌なら、いつでも断ればいいんだから。」と、

 

お見合い話を持ってきた親戚のおばさんのような、

 

人材会社の女性の口調にほだされ、面接を受けた。

 

 

40歳代の管理部長と第一面接を行なった。

 

この方が僕の経歴を非常に気に入ってくれ、

 

是非入社してほしい、とその場で言われた。

 

第二次面接では支社長と会い、そこでもう、

 

僕を採用するための稟議が下りていると言われた。

 

 

条件面では、給料の総額自体は今よりいいが、

 

現地採用なので、家賃は自分もちで、

 

健康保険や年金加入もない。

 

ただ、香港でこのままずっとやっていくのであれば、

 

駐在員のように日本へ帰任する必要がなく、

 

気楽と言えば気楽だ。

 

それになにより、今回面接をして下さった方々が、

 

とても優しく、穏やかで、

 

一緒に仕事ができたらさぞ幸せだろうな、

 

と思えるような方々だった。

 

 

そうやって、二回の面接の末、採用となった。

 

「星谷さん。先方から熱烈なラブコールが来てますよ。

 

 こんなによい条件、滅多にないわよ!」

 

あなたの年齢で、とまではさすがに言わなかったが、

 

お見合いの仲人さん、もとい、人材会社の女性も、

 

親身になって、相手側と交渉してくださっていた。

 

 

「今週末、よく考えて結論を出します。」

 

と、答えて電話を切った。

 

 

ふっ、と、今いるオフィスに意識を戻した。

 

コンババ部長から電話が入った。出る。

 

色々と業務上のやり取りをした後、電話を切る時、

 

「いろいろ本当にありがとうございます。」

 

という優しい相手の声を聞いたとき、

 

胸の底から幸せな感覚が込み上げてきた。

 

企業の中にあってこんな環境は奇跡だ、と思った。

 

なので、転職するしない、は、もうどうでもいい。

 

東京へ帰任してもしなくても、そんなの関係ない。

 

ただ、相手に無罪性だけを差し出すことで、

 

本当に奇跡は起こるのだという事実に感動していた。

 

 

そして、今回の件を通して感じたのは、

 

両者に差異を見れなくなっている、ということだ。

 

どういうことかと言うと、 

 

両者のうちのどちらか一方を選択しようとすると、

 

比べようとする対象物になんらかの差異、

 

すなわち、必ずどちらかが劣っている必要がある。 

 

しかし、聖霊を選び、両者に差異を見なくなると、

 

必然的に〝選ぶ〟ということは不可能となってしまう。

 

 

それでも、この夢の現実の中では、

 

一瞬一瞬が小さな選択の連続なわけで、

 

最終的にはどちらかを選ばなくてはならない。

 

 

なのでいまは、一切の自分を脇へ追いやり、

 

ただ、兄貴だけに強烈に一点集中しながら、

 

別の解釈を与えてください、と祈っている。

『ジンジャー・タウン』 からいくつか抜粋

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↑ たむらけんじ氏『一千一秒物語』より

〝弱虫N氏〟

星がまたたく夜、

床一面に枯葉が敷きつめられたバーで、

僕はN氏とバーボンを飲んでいた。

「なあ、キミ」N氏が言った。

「なんですか」僕が答えた。

「ちょっと僕になってみる気はないかな」

「えっ?」僕がN氏を見た。

「まあ君にその気があればの話だが」

見ると、N氏は手にしたバーボンのグラスを

見つめながら薄笑みを浮かべている。

「僕があなたになれば、あなたはどうなるんですか」

僕がN氏に質問した。

「大丈夫。問題ないよ」

自分の胸の前で右手の人差し指を立てながら、

N氏が言った。

「僕は星か、君かの、どちらかになるから」

琥珀色に光るバーボンをN氏が一気に飲み干した。

グラスの氷を揺らしながら話すN氏を見ているうち、

僕はなぜかむかっ腹が立ってきて、

しまいにはカウンターをばんと手で叩いていた。

「ふん、だれが君を星になんか。

ましてや君を僕なんかにさせるものか」

僕はN氏を指差して言った。

「何だと。この弱虫野郎!」

次の瞬間、僕はN氏に胸ぐらをつかまれていた。

「ああ、弱虫でけっこう」

僕もN氏の胸ぐらをつかみ返そうとしたが、

そのときにはもう、彼は青白い光を放ち始めていて、

やばい、と思ったときには手遅れだった。

(『ジンジャー・タウン 第一章 流星』より) 

 

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〝逃げ出した彗星〟

月のない夜、畑の中の一本道を

提灯片手に歩いていると、空に流れ星が流れ、

森の中へ落ちたと思ったら、それがいきなり、

森の茂みの中から飛び出してきて、僕にぶつかると、

ひゃひゃひゃ、と笑いながら丘を転がってゆき、

最後は〝ボン〟と弾けて消えていってしまった。

(『ジンジャー・タウン 第一章 流星』より) 

 

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〝たそがれカクテル〟

ある大富豪が主催するカクテルパーティーに出席した。

そのパーティーはレンガ造りのビルの屋上で行われ、

夕方6時きっかりに始まった。

夕陽が辺り一面をオレンジ色に染めるなか、

タキシードを着たバンドの一団が、ジャズを奏で、

その中をきれいに着飾った人たちが、

ゆらゆらと行ったり来たりしていた。

心地よい秋風に女性たちのドレスがひらひらと揺れ、

なんともいえない風情を醸し出していた。

このパーティーでは、区切られたブースごとに、

幾人ものバーテンダーたちが、

参加者の注文通りのカクテルを作ってくれるということで、

各ブースには、

たくさんのリキュールが所狭しと並べられていた。

僕は一番年配のバーテンダーがいるブースへ行き、

カクテルを注文しようとした。

「どんなカクテルをご所望ですか」

彼が微笑みながら、ゆっくりとした口調で訊いた。

「どんなカクテルでもつくって差し上げますよ」

彼は穏やかな笑みを浮かべ、こちらを見つめている。

「それじゃあ、本当に生きている人とそうでない人を

 見分けるカクテルを作って下さい」僕が言った。

「かしこまりました」

年配のバーテンダーは、しばし挑戦的な眼差しを

僕に向けてから、カウンターに並んでいるいくつもの

リキュールを計量カップではかりはじめた。

最後に茶色いビンを取り出すと、その中の液を、

2、3滴シェーカーに垂らすと、僕に微笑みかけてから、

シェーカーを振りはじめた。

カラカラという小気味よい音があたりに響く。

「さあ、どうぞ。できましたよ」

グラスに注がれた液体は濃いぶどう色をしていた。

「強烈ですので覚悟してお飲みください」

「ありがとう」

僕はグラスを受け取り、礼を言ってその場を離れた。

夕日にグラスを透かせば、紫色の液体が、

琥珀(こはく)色に変化した。一口啜ってみた。

甘酸っぱいリキュールの味が口いっぱいに広がった。

そのあと、なんとも言えない渋味が舌の上に残った。

その渋味を感じた途端、意識が遠のいた。

そして、かすんでいく意識の中で、

ただおぼろげに覚えているのは、

〝外側〟を見ている人たちや、

〝内側〟を見ている人たちの群れと、

その人たちを見つめる一羽の赤い鳥の姿だった。

 (『ジンジャー・タウン 第二章 月光 』より)

 

〝ぷるぷるカクテル〟

初めて行くバーのカウンターで友人を待っていると、

年配のバーテンダーがやってきて、

「何かおつくりしましょうか」と言ってきた。

よく見ると、先日、夕暮れのカクテルパーティーで、

僕に本当に生きている人とそうでない人を見分ける

カクテルを作ってくれた人だった。

「じゃあ、なにかプルプルするようなカクテルを…」

バーテンダーは落ち着いた表情でかしこまりました、

と返事を返すと、シェーカーを手に取った。

前回同様、さまざまなリキュールを計量カップで計り、

最後に茶色い瓶の中の液体を数滴シェーカーに垂らした。

「どうぞ。プルプルです」

バーテンが真っ赤な液体が入ったカクテルグラスを

僕の前に置いた。

そっと口へ運ぶ。酸味の効いたリキュールの中から、

ほんのり甘さが広がってくる。

二、三口啜ると舌がピリピリしてきた。

しばらくして近くのテーブルでけんかが始まった。

一人がテーブルを叩き、もう一人が胸ぐらをつかむ。

そのはずみにテーブルのジョッキが倒れ、

中のビールが僕のズボンを濡らした。

やがて二人は店員に店の外へとつまみ出された。

「ご迷惑をおかけしたお詫びです」

と言って、バーテンがさっきと同じカクテルを、

僕の目の前に置いた。

友人がやってきた。彼はやってくるなり僕を指差し、

「お前のせいだ」と言った。

「いいがかりだよ」と僕は言い返したが、

彼は頑として聞かない。

最後には「絶交だ」と言って出て行ってしまった。

やけ酒のつもりで僕は三杯目のカクテルを注文した。

今度は頭が痛くなってきたのでトイレで顔を洗った。

トイレを出るとき、背の高い男にぶつかった。

すみませんと謝ると「気をつけろ!」と怒鳴られた。

もう帰ったほうがよさそうだとバーテンに勘定を頼み、

ズボンのポケットから財布を取り出そうとしたら、

財布が見当たらなかった。

バーテンダーに事情を話すとお勘定は今度でいいという。

「わかっていますよ。あのカクテルを飲んだときは、

 決まってこうなるんです」

心がプルプルするカクテルを頼んだのに、

全然プルプルじゃないじゃないか、と思いながらも、

僕は「おやすみ」と言って店を出ようとした。

「あら。もう帰っちゃうの?」

近くのカウンターにいた女性が話しかけてきた。

「よければ一緒に話さない?財布失くしたんでしょ。

 ご馳走するわよ」

僕が返事する前に彼女は、カクテルを二杯注文した。

「さっきからあなたのこと見てたけど、すごいわね。

 もう完全に終わってるって感じで」

「ええ。今日の僕は完全に終わってますよ。

 それに気分も悪いし、もう帰ります」

「そういう意味で終わってるんじゃなくて。ていうか、

 あなた、すでに身体が半分透けちゃってるわよ」

「えっ!」

彼女に指摘され、自分の両手を空中にかざして見てみた。

指先が半分透けて見える。

「あなた、ひょっとして、いよいよ、なんじゃない?

さっきだって、何が起きても反応してなかったし」

「そう言えば、そうだったかもしれませんね」

カクテルが来た。とりあえず乾杯した。

「これはもう、完璧にいよいよ、だわね」

「そ、そうか。いよいよなんだね」

僕はなんだかすごく愉快になってきて、

大声で笑いだした。

「そうよ。見てよ。あたしまでいよいよなんだから」

彼女まで両手を空中に透かしながら笑いだした。

「そうですね。もういいんですよね。いよいよに委ねて」

「そうよ。もういいのよ」

それからは、楽しくて楽しくて、

僕たちはずっとその場でプルプルしていた。

 (『ジンジャー・タウン 第二章 月光 』より)