ひゃっほーい!今日は兄弟てっちゃんと新宿で飲んだ。
てっちゃんを待つ間、藤圭子のデビュー曲『新宿の女』を口ずさみながら
東急ハンズをぶらぶらする。
と、面白いデザインの鞄に目が留まった。半面が真っ平らになっていて、
持っても太ももにごつごつと当たらない。座った時、膝の上にも置きやすく、
中の仕切りも、容量も、ばっちりだった。
お値段少々高めだったが〝えいやーっ!〟で購入した。明日はこの鞄で本社へ出勤だい!
イタリアンレストランのテラスで、てっちゃんと乾杯する。
てっちゃんはいま、かねてからの念願だったモノ作りの仕事を始め、
厳しい親方のもと、修行の日々を送っている。
親方さんは相当口うるさい人らしいが、師匠というのは元来そういうもの。
聞けば、てっちゃんも全然負けてない。はっきり意見を述べ、反抗するところは反抗している。
そういうところはやっぱり東京の人だよねえ。
師匠にたてつくなんて…、そんなこと僕には絶対できませんっ!(笑)
しかし、歯向かって来る弟子に師匠もまんざらではない様子だ。
ただ、彼の話を聞いてすごいなと思ったのは、そういう厳しい仕事の真っ最中においても、
ちゃんと立ち止まり、これは幻想だと捉えられている点だ。
僕なんかいつもそうなのだが、仕事中って、どうしても、そのときそのときに起こる
突発的な事件に翻弄されてしまい、ついつい無意識状態で、あわわわわ、
となってしまいがちなのだが、兄弟てっちゃんは、親方が何か言うたびに、
ちゃんと兄貴が見せてくれていることを自覚し、選択し直しているというのだ。
それってすごい。
そして、二人一致したのが、この幻想を終わらせるためには、必ず無数の嫌な相手と
向き合わなければならない、ということだった。
いくら部屋でひとり真実を学び、悟った結果、父に繋がって感動の涙を流したとしても、
自分の無意識の象徴である他者と対峙し、赦し、昇華させなければ、幻想を終わらせ、
故郷へ戻って行くことはできない。
ふああ、眠くなってきた。寝よっと。