↑トリプルエスプレッソを注文すると、シングルが3杯来た。ウケた。
とにかく忙しすぎる。
午前5時半起床→大陸へ移動→午前9時に工場入り→午後1時に香港へ移動
→午後3時半に香港事務所へ到着→午後4時半に会計事務所で書類にサイン
→その書類を持って別の弁護士事務所へ→午後6時に弁護士と打ち合わせ
乗り物に乗りすぎて身体が宙に浮いたようにふわふわしている。
列車と、ライ運転手の車と、タクシーに乗っている記憶しかない。
あちこち飛び回るのが好きな営業マンタイプの人はいいのだろうが、
専業主夫になりたい超インドア派の僕としては、
できれば1日中エアコンの効いたオフィスにいて、時間がくれば帰る、という
OLのような生活を切に希望している、のだが…。
というのも、ここ最近は、部下に指示できない機密案件が立て込んでいるため、
1から10まで全て自分で動かねばならないというドツボに陥っているのだ。
だが、そんな分刻みのスケジュールに反して、以前書いていたような、
強烈な赦しの対象になるような同僚たちが、いったいどうしたのかというくらい、
一斉に〝ハートのひゅんひゅん〟にその姿を変貌させていっている。
台湾人の総経理は会社を去り、あのキョーレツコンババISO部長はいつの間にか
異動になって消えてしまっていた。
わけもなく苦手だった購買部長も、まるで人が変わったようにニコニコ話しかけてくる
ようになり、気がつけば〝いやな人〟が1人もいなくなっている状態に。
(※4月19日/5月07日の記事参照)
やはり、あの兄弟てっちゃんちでの合宿がすごかったのだろう。
すべてが数字でプログラミングされたデジタルの設定だと心底気づいたときから、
設定を次々に消去してもらっていた。
どんな状況にあっても、それが初音ミクのようなバーチャルな設定だと分かった瞬間、
のめりこめなくなる。そして、即座に設定の削除を兄貴に依頼する。
また、今見ているこの場面しか世界はないと、心の底から腑に落ちてからは、
いま眼前に見えている景色以外の世界に思いを馳せなくなった。
今日も、渡し船に乗りながら何時までに会計事務所へ行って、
そこから弁護士事務所まではタクシーで何分かかって、タクシーはどこから乗るか、
などと考えていたが、すぐにこの景色以外に世界はないことを思い出して、
船に乗っている今の自分だけを認識して過ごした。
するとなぜか眼前の景色がすごく輝いて見えるのだ。
自分が高速入れ替えで、ひとり芝居をしあっているのを自覚しながら、弁護士と会話をする。
1人高速入れ替えで2人芝居(または複数芝居)しているうち、ひょっとして、
自分で相手をどうにでも変えられるのではにか、という感覚が芽生えてきた。
だが、そこも兄貴に〝もういいです〟と投げ渡す。
面白いだろうが、そんなことにはもう興味はなくなってきている。
しかし、「もういいや。」と、すべてを無視して投げ出してしまうのは違うと思う。
ちゃんと、そのなかから兄貴が投げかけてくる光を受け止め、赦してゆくのだ。
すると、もっと強烈なハートの愛が薄皮1枚のスクリーンの向こうから立ち上がってくる。
僕はそっちを選ぶ。