香港さんといっしょ!ー純粋非二元で目醒めを生きるー

欲望都市香港で覚醒した意識で生きることを実践中。今回を最後の生にするための日常を綴っています。

沸点プチプチ


↑現在エレベーター設置のための穴は漆喰でふさがれている。

今日は1日香港事務所に籠って仕事をした。

新しい工場の賃貸開始日が来週月曜日からなので、どうしても今日中に賃貸契約書の

内容をチェックし、サイン捺印しなければならならなかったのだ。

賃貸契約書自体はまあ、定型通りの内容で別に問題はなかったのだが、

それに添付されるエレベーター設置についての補足協議書の内容があまりにひどすぎ、

その修正のやり取りに半日を費やしてしまった。


工場に設置される貨物用エレベーターは、先日行われた大家との激しいバトルの末、

相手方が設置と費用を負担することになった。(※7月30日の記事ご参照)

この日本企業園でエレベーターを設置するのは初めての試みだとかで、

別途協議書を交わしたい、と今日になって大家側が提案してきた。

そして、向こうから送られてきたドラフトの内容をみてびっくらこいた。


甲:○○管理事務所 (大家)

乙:○○有限公司 (うちら)

1.甲は乙にエレベーター2台を設置し、供与する。

2.乙はエレベーターのメンテナンスを定期的に行い、5日以内に甲へその報告を行う。

  報告を怠った場合は、甲は乙にエレベーターの使用を即刻禁止させることができる。

3.エレベーター設備に関する保険費用は乙が負担する。保険購入が遅れた場合、

甲は乙にエレベーターの使用を即刻禁止させることができる。

4.エレベーターに関する一切の故障に関しては、乙が修理を行い、費用を負担する。

修理せず放置した場合、甲は乙にエレベーターの使用を即刻禁止させることができる。

5.乙は免許を持ったエレベーター操作員を配備し、その操作員のみが操作を行なう。

操作員以外の人員が操作を行った場合、甲は乙にエレベーターの使用を即刻禁止

させることができる。

6.エレベーター内で発生したいかなる事故に関しても、甲は一切責任を負わない。

7.契約を終了した時、乙は甲に使用開始時と同じ状態でエレベーターを返却すること。

リノベーションにかかる費用、及び修理費は乙の保証金から強制的に差し引く。


ざっとまあ、これ以上でもこれ以下でもない内容が3ページにわたって書かれている。

メンテナンスを行うのは当然だが、いかなる故障も乙の責任って何?

じゃあ、機械自体の初期不良についてはどうなんだ。

正常に使用しているのに故障したら?

それから、エレベーター操作員以外、エレベーターのボタンを押すなということ?

こちらは使用者なのに、なんで、保険を全額負担するんだ?

それに何より、何かあれば、エレベーターの使用を即刻禁止って…。


読み進めていくうち、体内の細胞がプチプチプチッ、と沸騰していくのが分かる。

ううう…。 こんなに分かりやすい怒りは久々や!


そうこうしているうち、顧問のK氏が協議書の内容をそっくり書き換えてしまった。

甲が何月何日までにエレベーターを提供するのかを明記し、保険は折半、

専属の操作員は点検のみを行い、初期不良についての故障は乙方負担、

問題が生じた場合は甲乙その都度協議し、平和的に解決するとした。

そしてなんとK氏は、自分で書き換えたその協議書を、大家である管理所には送らず、

市の局長に直接送付し、許可をもらったのだ。市の局長は区が管轄する管理所よりも

上の位置にあり、局長がOKしたものは覆せないということらしい。

プチプチ沸騰している自分を含むすべての事象が、プログラムによって立ち現れただけの

〝幻影〟であることをちゃんと認識する。

自分と思い込んでいるこのプチプチしている自分も、天真爛漫な相手も、

ただの数字の設定にすぎない。設定の削除を依頼する。


夕方頃には、プチプチがひゅんひゅんに変わってきた。管理所の人からの電話にも、

笑顔で応対してしまっている。

ああ、ビットがどんどん消えて行く。