香港さんといっしょ!ー純粋非二元で目醒めを生きるー

欲望都市香港で覚醒した意識で生きることを実践中。今回を最後の生にするための日常を綴っています。

もしもの世界

今日は佛山。

5時半にホテルに入ったので、

のんびり部屋でくつろいでいる。


最近、仕事での赦しはファイナルに近づいているのか、

何があっても、誰を見ても、恐怖は感じなくなった。

しかし、兄貴は次のチャプターを用意しているはず。

「俺たちの兄貴はかなりガンガン来るので、

 大きな赦しが終わっても、

 すぐに、また次のが来るから、

 休めるうちに休んでおこう。」

と、乙女ののりちゃんとは、かねがね話している。


ということで、

昨日のNHKスペシャル『消えた子どもたち』は、

僕にとって、かなりの衝撃度だった。

この番組の中で、母親に虐待され、18年間、

アパートに監禁されていた女性が登場した。

名前はナミさん。28歳。

同じような境遇の子供たちを救ってほしいという

強い意志から、今回出演を決意された、

ということだった。

そう言えば、この事件、何年も前に

ニュースで見たことがあるような気がする。


彼女は18才のある日、何かの隙に家から飛び出し、

近くのコンビニへ駆け込んだのちに保護された。

発見された当時、身長は120センチで、

ガリガリにやせ細っていたという。

食事は2日に一回程度、風呂にも半年に1回くらいしか

入れてもらえなかった。

児童相談所が何度も訪問していたが、

そのたびに押し入れに隠され、

母親は、この子供には精神疾患があると伝えていた。

学校も、相談所も、母親がかなりしっかりと受け応え

をしていたため、重要度は低いと判断してしまった。


その間、母親のすさまじい虐待の中、

絶望と苦しみのうちに18年間をすごした。


現在はアパートで独り暮らしをしていて、

児童相談所のお手伝いをされているそうだが、

今でも、何かのきっかけで当時を思い出し、

突然、震えと涙で動けなくなる後ろ姿が印象的だった。


いつもは、テレビに映し出される映像でさえも、

自分が選んだチャンネルを見ているのだからと、

兄貴に委ねながら赦すのだが、今回はだめだった。


もし自分が彼女だったら…。

とても正気ではいられなかっただろう。

もし、自分が彼女の立場だったとして、

コースに出会い、赦しを行なっていったとしても、

自分は笑顔で、再会した母親と

普通に会話など、できるのだろうか。

赤ちゃんとして生まれたその日から18歳まで、

地獄だけを見てきたのだ。


本当によく生きていたものだ、と思う。

ただの一視聴者である自分でさえも、

これだけの怒りと憎しみが出てくるのだ。

本人だったら、なおさらのこと、

赦しなんて、どう逆立ちしたってできっこないだろう、

と勝手に憶測してしまう。


〝必ず恐怖の相手と現実に対峙し、向かい合い、

心臓バクバク、手足ぶるぶる、言葉あわあわしながら、

「あなたが好きです。」と相手の目をまっすぐに見て、

宣言しなければならない時がやってくる。

その時になって初めてエゴの相手は消えるのだと思う。

精神的に閉じた赦しは、温存を生む。〟


21日のブログでこんな文章を書いたが、

こんなことを安易に書いた自分を

恥ずかしくさえ思う。


そのとき、思考がいろいろ話しかけてくる。

〝前世では、彼女が母親で、

母親が彼女だったのかもしれないよ。〟

〝それでもなにも起きていないんだよ。〟

〝彼女は幻想だ。〟

〝他人事でも、それを見て感じているということは、

自分の中にも同様の分離からくる罪悪感があるんだ。〟

などなど…。


全部、正しい。

分かってはいるが、そんなことなど吹っ飛んでしまうほど、

映像は強烈だ。

何だかすっきりしない。

これはニセモノだ→故に罪も分離もない

→兄弟は神の子だ→渡す

いくら渡したって、沈黙なんか訪れない。


まあ、いい。

そのうち、兄貴から答えは来るだろう。

これを見せたのも兄貴なのだから。

考えない。このままぶるぶるしていよう。


ただ、言えるのは、

彼女は自らの体験を語ることによって、

自分が投影した母親を赦そうとしているのだ、

ということである。

それは同時に、自分を赦すことでもある。

講演会で、ぶるぶる震えながら話す彼女を見て、

彼女はきっといつか、自らの幻想を赦せる時が来る、

と確信した。


同時に、テレビを通じて、〝兄弟を信じる〟

ということを身を以って教えてくれた彼女に、

感謝の気持ちがこみ上げてくる。

ほんとうに、ほんとうに、ありがとう。

ナミさんが世界で一番幸せな女性になりますように。