今日から大阪の実家にいる。高山右近のふるさと…。
で、香港強制帰還道場もしばしお休みである。
今回の休暇では、書きかけの『ジンジャー・タウン』
を原稿用紙 300枚にするという任務が待っている。
まあ、誰に命じられた任務ではないけれど、
静かにお籠りを計画中である。
今日、実家で父親と一緒に『Mr.サンデー』を見ていると、
若者のセックス離れについてやっていた。
今、29歳以下の男女49%に恋愛経験が一度もなく、
セックスの経験もないという。
それは、草食系男子だけでなく、以前、肉食系と言われた
女子も同じらしく、50%がセックスの経験なし、
ということだった。
街角のインタビューでは、見るからにモテそうな男女が、
別に付き合いたいとは思わない、
結婚にも興味がない、
セックスなんて面倒くさい、と答えている。
彼らは、挫折して傷つきたくないのだ。
この不景気で結婚に意味が見いだせないに違いない。
ネットバーチャルが発達し、セックスよりも、
1人で何かしているほうが楽しい、など、
おっさんらはいろいろ分析していたが、
見ていると、そんなことではなく、
恋愛やセックスなんて無意味だ。
本当に生理的に興味が持てない。
ひとりで十分楽しいし、幸せだ。
とまあ、欲望がなくなった、いうのが本音のようだ。
肉食系女子という言葉を生み出した牛窪さんは、
「これはもう草食系を通り越して、絶食系ですね。」
と、この〝絶食系〟でまた本が一冊書けそうだと
ホクホク顔でコメントしていた。
僕が思うには、多分、今の10代、20代の人たちは、
DNA自体が組み替えられて生まれてきているのだと思う。
結婚やセックスの繫がりは、真の繫がりではないと、
すでに分かって生まれてきているのだ。
僕も一応男なので、セックスに興味がない、
と言えば嘘になる。
むしろ、ほかの人より欲望は強いほうだったと思う。
〝だった〟と言うのは、ここ3年で、
性に対し、ほとんど興味がなくなってしまったからだ。
年を取ったからだ、と言われればそれまでだが、
天城越え以降、ハートのエクスタシーに触れているほうが、
気持ちがいいし、オーガズムになった。
セックスはしてもしなくてもいいし、
結婚もしてもしなくてもいいのだと思う。
幻想なんだし。
ただ、生めよ、増やせよ、地に満ちよ、
というのは、エゴの絶対課題なのだ。
子供が生まれなくなれば、エゴは存続できなくなる。
自己にとどまり、孤独にとどまり、
どこまでも、とどまって、とどまって、
最後にすべてと繋がってゆけ。
ある哲学者が言った言葉を思い出す。