お籠り4日目!!
今日はずっとラウンジで書いた。
デカダンを気取り、昼からマティーニを飲んだりして、
気分だけはいっちょまえに、梶井基次郎である。
この写真に写ってるお父さんがまた傑作で、
奥さんに今日は何月何日かと訊き、
奥さんが、今日は2月〝はつか〟だと答えると、
「え? 2月〝とおか〟?」と聞き返す。
「違うわよ。2月〝は、つ、か〟でしょ。」と教えると、
「えっ? 〝ついたち〟?」とまた聞き返す。
「だから〝はつか〟なの!2月〝にじゅうにちっ〟!」
「おお。にじゅうにちか。ということは〝はつか〟やな。」
だって。
「ほんなら、しんいち(多分息子)ももうすぐ
大学を卒業して帰ってくるわけやな。」とお父さん。
すると、奥さんがすかさず、
「しんいちは60歳! もう定年です!」
と、返す。
その後も二人は、これ以上でもこれ以下でもない
会話を続けるのだが、このボケとツッコミと三段オチ。
すごすぎる。そして、とても素敵だな、と思った。
というのも、
お二人はすっごく楽しそうに会話をされていて、
お茶を楽しみながら、晩年のとても平安な時間を
共に過ごされているように見えたからだ。
それにこのお父さん、
完全に時空を超越してしまっている。
まるで自由に時間をテレポテーション
しているかのようだ。
お籠りの成果は、全部で9万7千字。
10万字には程遠いが、創作三昧の、
とても幸せな時間を過ごすことができた。
ホテルの皆さんも、お客さんもみんな優しかったし、
鹿も見れたし、不思議な体験もしたし、
とにかく感謝に満ちた4日間だった。