今日の香港は、一日中大雨だった。
雨の日に、家の中にいるのって、なんかいい。
安全な場所でくつろいでいる、という感じがする。
昼前に起き、コーヒーを淹れて、書斎にこもる。
先週考え付いたジンジャータウンのストーリーを、
原稿に起こしてゆく。
乗ってきたところで、ワインも開ける。
ああ、こんな午後が一番幸せ!
数行書いては手がとまり、また数行書いてはとまる、
といった感じではあるが、やはり表現するのは楽しい。
夜はお寿司の出前を取った。
ちょうどのりちゃんねるの時間だったので見る。
「もう、ボードの文字がぼやけてよく見えないじゃん」
トロサーモンを頬張りながらひとりダメだし!
PDFか何かにしてもらえるよう、言っとかなきゃ…。
(その前に赦さんかい← by 兄貴)
見終わったあと、考える。
被害者意識かあ…。あるなあ〜。
信じてはいないが、赦す直前に一瞬、
「こうなったのは誰々のせい。」が上がってきている。
特に外国で仕事をしていると、つくづく思う。
商談、銀行、クレーム、部門間の業務分担、
果ては恋愛や友情に至るまで、
後で自分に責任が及ばないよう、
いざとなれば誰かのせいにできるよう、
周到に頭の中で計算され、駆け引きがなされる。
自分の非を認めるなんて、
そんなの絶対にあってはいけないことなのだ。
間違っているのは絶対に相手であり、
たとえ殺人を犯したとしても、
悪いのは殺された相手でなければならない。
さもなければ、自分は、世界から、
とんでもない罰を科せられるはめになるからだ。
でも、本当はわかっている。
自分に非があるっていうことを…。
しかし、認めてしまっては元も子もないので、
何とか隠蔽しようとする。隠蔽したことによって、
余計に罪悪感と後ろめたさが強化される。
そして、自分を被害者にまで貶めることによって、
いつのまにか、加害者へとすり替えられる。
めんどくせー!
被害者は自分だ、と主張したがる自分を認めた上で、
こんな分離自体が起きていなかった、全部嘘なんだ、
と削除依頼をしてゆくのは重要だな、と思った。
それから、ぜんぜん関係のないことですが、
以前から応援していたアイドルの丸山夏鈴さんが、
22日の午後、静かに天国へ旅立たれました。
小さいときから7回も脳腫瘍の手術を受け、
最後、肺にがんが転移し、亡くなられました。
デビューCDの『Eternal Summer』も、
今回帰国したときに購入しようと
思っていた矢先でした。21歳でした。
死の前日まで、
ようつべでメッセージをアップし続け、
最後までアイドルとして生きた人でした。
肉体を脱ぎ、今は父の元で、
安らかに目醒めているのでしょう。
大切な兄弟のご冥福を、謹んでお祈りいたします。