チキンの胸肉レモンソテー、鶏肉ミンチハンバーグ、
サーモンの刺身…。
家に帰り、糖質抜きの夕食を摂りながら、
クラウド録画の〝ミヤネ屋〟を見た。
榎木孝明さんの緊急会見をやっていた。
榎木孝明と言えば、土曜ワイド劇場とかに出てくる
犯人役などでおなじみの俳優さんだ。
彼はなんと、水以外の食べ物を一切摂取しない
〝不食〟を、30日間も続けたのだという。
結果、9キロ体重が減り、
ウエストが10センチも細くなったそうだ。
彼は若い時からインドなどを放浪し、
飲まず食わずで日本へ戻ってくると、
必ず体調が普段よりよくなっていることに気づき、
ひょっとして、食べない方が健康なんじゃないか、
と思ったそうだ。
また、食べなくても生きられることを、
自分の体で科学的に調べてみたかった、
ということで、今回、医師の管理のもと、
〝不食〟を実行してみたのだという。
彼の言によれば、
「病院で検査をしたが、身体には全く異常がない。」
「始めた時から、全く空腹を感じなかった。」
「逆にほどよい満腹感があり、ごちそうを見ても、
あまり食べたいと思わなくなった。」
「意識がはっきりし、セリフ覚えが良くなった。」
と、驚きの感想を連発していた。
番組では、9キロ減、ウエスト10㎝減にこだわり、
拒食症や筋肉減少につながるので、
決して真似しないよう呼び掛けていたが、
僕が関心を持ったのは、
「今回やってみて思ったんですが、
多分人間は、空気からエネルギーを
補給できる気がするんです。」
という彼のコメントだった。
実践者の言葉なので、マジで説得力がある。
じゃあ、何で水しか飲まないのに、
ある人はより元気になり、
ある人は拒食症になって死んでしまうのだろう。
どこに違いがあるのか?
要するに、罪悪感の問題なんだと思う。
拒食症とまでは行かなくても、多くの人たちは、
何らかの罪悪感を抱きながら食物を食べている。
好きだけど、これを食べたら太るかも…。(俺やん。)
お酒は身体に悪いから、ここまでで我慢しよう。
この料理はおいしいけど、塩分が多いから、
身体のことを思うとちょっと…。
または、食べ物を残すことに罪悪感を感じる。
なので、無理してでも食べる。
などなど…。
ある意味、僕達は食べ物を神の代用品に
してしまっているのかもしれない。
神に対する罪悪感や恐れを、
食べ物に投影して見ているのだ。
これは、エゴの設定の中でも究極の
〝幻想(肉体)世界維持装置〟なのだ。
ほらほら、そんなに食べたら太るで。
食べ物を粗末にして、ええんかな。
美味いやろ。でも、身体に悪いやろ。
これ食べたら、またアレルギー出るで。
そやけど、食べんかったら、死ぬでえー。
もうエゴの命じるままには感じない。
嘘のでっちあげを金輪際拒否する。
罪はなく、したがって肉体もない。
兄貴の感じ方しか採用しない。
そして、自分がハートそのものだったことを、
深く悟った時、僕達はもうエネルギーとしての
食物を必要としなくなり、
真に悦びとして食べるのだろう。
もちろん、中国の食肉偽装のように、
肉体に悪いものは食べる必要はないし、
嫌いなら食べなくてもいい。
ダイエットもしたければすればいい。
肉体としては幻想の世界で、どう行動してもいい。
ただ、その時に上がってくる、
あると思っているでっち上げの罪悪感に
気づいて、明け渡すか否か、
そこがポイントなのだと思う。
そして、そんなことを考えつつ、
ミヤネ屋を見ながら、
糖質抜きダイエットに励む僕なのであった。
脂肪よ! 去れ!
(おい!それがオチかい!)