今日は久々に、
旧ロンガン工場があった深圳で打ち合わせだった。
現地の弁護士、会計士、ふぁちゃんと…。
もう工場はないので、近くの喫茶店に集合した。
ふぁちゃんとは1ヶ月ぶりくらいに会った。
普段は佛山の工場宿舎に住んでいるのだが、
実家がロンガンなので、
わざと打ち合わせを金曜日にして、
木曜日の夕方からロンガン入りできるよう、
アレンジしていた。
たまにはゆっくりさせてあげないと…。
今日も暑かったあ。
打ち合わせは1時間余りで終了し、
地下鉄で香港の国境まで戻った。
鶏を袋に入れて乗り込んでくる人、
ミニスカートなのに大股開きの女性、
不思議な体臭を漂わせるおじいさん、など、
中国の地下鉄に乗っていて、飽きると言うことがない。
今日も、もともと10㎝くらいしかない空きに、
無理やり座るおっちゃんがいた。
10㎝なんて、もはや空きではないのだが、
このおっちゃん、まず足元に荷物を置き、
両側の人が反射的に足を退けた隙を狙って、
ぐにゅぐにゅーっとお尻をねじ込んできた。
もう、ステキすぎる!
今度、高田馬場でやってみよっと…。
電車に揺られながら、
ずっと、ハートの余韻を感じていた。
〝KA〜〜〟という発音のKでもなく、Aでもなく、
〝〜〜〟の部分のバイブレーションを、
みぞおちに感じて過ごす。
本当にもう〝これ〟があればいいのだと実感する。
ふと、あるイメージが去来した。
地下鉄も、中国も、打ち合わせも、ふぁちゃんも、
そして、自分のこの肉体も、考えているこの自分も、
全部うそっぱちで、僕たちは設定された
プログラム通りに、スマホの中で動かされている。
あらゆる行動の指示は、
スマホを神のように扱っている者からやってくる。
やってきた指示を、僕たちは自分で考えた、と錯覚し、
同じように神のように振舞おうと、
僕たちを操っている者を真似して、スマホをいじる。
自分がスマホの中の設定だ、
と認めることには抵抗がある。
だが、認めた先に待っているのは、
自分たちを操っている者をも凌駕した、
永遠の自分だ。