昨日はマカオに隣接する珠海に一泊出張だった。
夕方6時くらいにホテルにチェックインをし、
夜は盲人按摩にでも行こうと思っていたが、
部屋で持ち帰りの夕食を済ませ、
YOUKUで昔の日本の心霊番組を見ているうちに
急激な睡魔に襲われ、そのまま眠ってしまった。
夢を見た。
僕は列車に乗っている。
ボックス型の座席の向かいには初老の男性が
腰かけていて、僕が読んでいる奇跡講座の本を
しきりに気にしている。
そして、とうとう我慢しきれなくなったその男性が、
「何でこの本を読んでいるのか。」と訊いてきた。
そして、突然場面は変わり、
僕はその男性と喫茶店で話し込んでいる。
男性は僕の方を覗き込み、
きみは消えることに同意したのか?
アイツを行かせるためにきみは消えるのか。
きみ自身は帰れないというのに…。」
というようなことを何度も何度も問いかけてくる。
しかし、僕はなぜか曖昧な笑みを返すのみである。
「わかったよ。わかったよ。」
やがて、その男性は僕の方を見て何度も頷くと、
僕とハグし合った。
↑制服もなく、ユルユルの作業員たち。
うちの工場では絶対にありえない。
ふかふかのベッドの中で目醒めた。
天井をぼうっと眺めていると、
さっき、夢で男性が言っていた言葉の意味が、
理解として入ってきた。
要するに、
今、ここで、赦しや明け渡しを実践している、
この星谷周作という〝個のわたし〟は、
父が待つ故郷へ帰ることはないし、
この幻想の世界からも脱出できない、ということだ。
なぜなら、この自分は、
神の子が天国からの分離を決断した結果、
エゴと共に創造された幻想だからだ。
なので、夢見が終わると同時に、個の自分も終わる。
言い換えれば、
父が待つ故郷へ戻るのは、分離を妄想し、
決断の主体になってしまった神の子の方であり、
僕たちはただ、間違った選択をしている神の子を
天国へ帰還させるために、せっせと赦しを行ない、
データを差し戻す役割を担っているに過ぎない。
データがすべて削除されれば、寝ているときに見る夢
のように僕たちも消える。
コースでは、エゴが幻想を手放したくない理由を、
自分が創ったものへの執着、と説明しているが、
その奥には、やはり、決断の主体(神の子)に対する、
深い憎悪があるのだと思う。
エゴを選択し、父から離れた、という
罪悪感から逃れるためにこの幻想世界を創り出し、
僕たちを無数に分離させておいて、いざ戻るとなると、
俺たちに全てを赦させ、明け渡させて、
この幻想世界を削除しろと?
おまけに最後は、俺たちも幻想だから消えろと?
なぜならあなたはVRなのだから、だと?
はあ〜?
ふざけんな、この野郎!
神の子に対する憎悪はヴィパッサナー瞑想の
8日目あたりにも浮上してきて赦したはずだった。
しかし、無意識レベルでは、まだまだ、
腹に黒い一物を隠し持っているようだ。
↓↓ヴィパッサナーの記事はこちら↓↓
2016-02-15
消えるとか消えないとかって言ってるけど、
もともとこの世界は始まってもいないんだよ、
なんて言われたって、そんなの納得できるわけない。
幻想であろうと、何であろうと、エゴにはエゴの、
分離せざるを得なかった言い分があるのだ。
それを聞かずして、世界はない、罪もない、
分離は起こってなかった、なんてやっても、
自分を血まみれにすることにしかならない。
そんなエゴの言い分にじっと耳を傾ける。
決してエゴを嫌ったりしない。
ちゃんと認めた上で、心の中にあるエゴの憎悪を
明け渡すことを改めて決断する。
本当は、
幻想のイチャモンでしかないこのエゴの言い分を、
ちゃんと認識して初めて、世界はない、起こってない、
を納得して受け入れられるのだと思うのだ。
いまはまだ無理だが、いつかはきっと、
分離した個の自分が、神の知覚に取って替わられ、
自分は神と一体だったと、真のアイデンティティ―を
思い出すときが来るのだろう。