香港さんといっしょ!ー純粋非二元で目醒めを生きるー

欲望都市香港で覚醒した意識で生きることを実践中。今回を最後の生にするための日常を綴っています。

ハッピー・ファクトリー


↑白いシャツの女性が人事部長

今回も佛山工場でいろいろあった。

一つ目は、社用車で工場に着いてトイレに行くと、

洗面所で掃除のおばさんがプリプリ怒っている。

どうしたのかと訊いたところ、

ここ数日、毎日、男子トイレの同じ個室で、

便器の外(正確には便器の前の床)に、

うんこをしてゆく輩がいるというのだ。

時間帯はまちまちなのだが、必ず同じ場所で、

その日によってうんこの形も違うらしく、

これを毎日掃除させられる方は、

たまったもんじゃない、とおばさんはカンカンだ。

それで、そんなことなどしなくてもいいのに、

人事部長がわざわざ実際のうんこ写真を、

僕の所へメールしてきた。


しかし、なんで便器の外なのだろう。

だって、便器の前にはしゃがむスペースなどなく、

その場所にうんこをしようとすれば、

便器にしがみつくようにしなければ無理だ。


そういえば、20年ほど前、

田舎から出てきた工員さんには、必ず入社時に、

シャワーの浴び方と、西洋トイレの使い方を、

総務部でレクチャーしていた時期があった。

田舎の乾燥地帯で育った人たちは、

お風呂に入ったり、トイレを使う習慣がないからだ。


人事部長にせっつかれ、僕と海坊主総経理とで、

洗面所入り口付近の監視カメラをチェックした。

それで、大体の目星は着けたのだが、

これだけでは証拠にならない。

それで、朝礼の際に、総経理が強く注意を促し、

監視カメラで見ている趣旨を伝えたが、

効果は如何に?


↑ホテルにもジムがあった。
そして、一日が終わり、ホテルへ戻るため、

工場の入り口で社用車を待っていると、

突然、公安のパトカーや白バイがやってきて、

うちの工場の前で停車した。

降りてきた警官が言うには、二人の男子工員が、

一人の女工さんを巡って工場内でいざこざを起こし、

暴力沙汰になっていると、通報を受けたという。


すぐに人事部長が、当事者の3人を連れて出てきた。

2人の男子工員は互いにメンチを切りあい、

いまにも取っ組み合いになりそうな勢いだ。

そして、二人の間で、作業着姿の女工さんが

おろおろと取りなすようにわめいている。

どうやら、

一方の男子工員と女工さんは夫婦なのだが、

もう一方の工員と女工さんは不倫をしていて、

それがやがて工場内で噂になり、

とうとう、別の部署で働くの夫の耳に入ってしまい、

今回の騒動に発展した、ということらしかった。


「人の女房に手を出しやがって。

慰謝料1,000元(15,000円) 払え!」と夫。

「独身だと彼女が言っていたのを信じただけだ。

 慰謝料が欲しいのはこっちだ!」と男の工員。

「わたしはこの人からセクハラをされていたのよ。

 ストーカーされて怖かっただけ。」と妻の女工さん。

「冗談言うな!俺が車を持ってるって言ったら、

ホイホイついてきたじゃないか。」と男の工員。

「何でもいい。1000元払え!」と夫の工員。

「もう私のために争わないで。」と泣き出す女工さん。


揉めるなら外でやってくれ、と人事部長が一喝し、

結局、女工さんは残業に戻り、夫は宿舎へ引き返し、

もう一人の工員は自分の車で帰って行った。


それにしても、1000元って…。

妻にしてみれば、

わたしの価値は1000元かあーっ!

せめて10万元くらい言え、とツッコみたくなるが、

中国の人の結婚はいたって早い。

20歳で子持ち、という女性なんてざらだ。

しかし、若い人たちの不倫もすっごく多い。

僕が想像するに、20歳そこそこで、

一生を共にする伴侶を決めてしまうため、

結果、他のもっといい人が現れました、

パターンが28歳くらいで多発することになる。


そして、僕はこんな夢の設定を、

ただ消えてゆく姿として赦し…、

なあんてことはなく、今日はお休み、とばかりに、

帰りの車の中で、ああでもない、こうでもない、と、

海坊主総経理相手に喋りまくっていたのであった。