↑稲垣足穂の『一千一秒物語』を読みながら
ホテル近くの洋食屋で夕食
金曜日の午後は、中国銀行の獅山支店を訪ねた。
香港から一旦佛山の工場に入り、
そこからふぁちゃんと合流して中国銀行へと向かう。
獅山支店に着くと、弁護士の陳先生が、
パラリーガルの林氏と一緒にロビーで待っていた。
その後、副支店長と、外債担当者に面会する。
久しぶりに紺のスーツにネクタイを締めてきたので、
窮屈で仕方がなかった。
今回、佛山にある資金を、
二年前に閉鎖したシンセン工場へ送金
(口座だけはまだ残っている)し、そこから、
香港へ送金する予定にしていたのだが、
ここへきて銀行側が、
資金は佛山工場の経費以外には使用できない、と、
清算中のシンセン工場への送金を許可しないため、
陳弁護士が責任者と直接交渉することになったのだ。
陳弁護士は、一度も裁判で負けたことがないという、
敏腕弁護士で、シンセン工場閉鎖の時から、
ずっとお世話になっている。
彼はまず、じっくり相手の話を聞いてから、
こちらの主張を〝提案〟と言う形で展開してゆく。
物腰は柔らかで、威圧的な態度は絶対に取らない。
交渉の結果、ふぁちゃんが作成する資料を持って、
銀行の主任と陳弁護士が、外貨管理局へ赴き、
送金には法律上の問題はないという書面に、
ハンコをもらうことになった。
中国では、外貨管理が非常に厳しい。
たとえ国内でも、外国から持ち込まれた外貨資本は、
簡単には送金できない規定になっている。
これは、外貨が、さまざまな会社を経由することで、
税金逃れをしたり、外貨が再び国外へ持ち出される
のを防ぐための処置でもある。
しかし、ここまで厳しいと、近い将来、
外資系企業はもう中国には投資しなくなると思う。
そんなこんなで、銀行を出た後、
陳弁護士と近くの喫茶店で事後の打ち合わせをした。
聞けば、彼は先週まで長期休暇を取っていたという。
旅行にでも行っていたのか、と僕が訊ねると、
不眠症の治療のために休んでいた、と彼は答えた。
そういえば、彼からのメールは、
いつも深夜1時ごろに送信されてくるし、
いつも、事務所に泊まり込んでいる。
そんな働きマンの彼が、最近、夜眠れなくなり、
しまいには、医者から処方された睡眠薬を、
6錠飲んでも眠れず、とうとう、3日間で2時間しか
寝ない状態となって、最後にはダウンした、という。
まあ、彼の場合は、働かされているのではなく、
使命感に燃え、仕事が大好きでやっているので、
ブラック企業で働いている人とは少し違うのだろうが、
それにしても、3日で2時間しか眠らないのはすごい。
↑低糖質ダイエット中なので、
食べるものは結局ステーキが多くなる。
聖霊兄貴の化身である相手側に委ねながら話す。
いまの〝この体感〟に集中する。
これは、僕が実践してきた体験から言えるのだが、
自分が聖霊兄貴そのものとなるには、
必ず今に在ることが必然となる。
過去に埋没していたり、妄想まつりの最中だったり、
今を未来のための手段や通過点にしているときは、
聖霊兄貴を思い出せない。
なぜなら、聖霊兄貴はいまそのものであるからだ。
不眠症でダウンした陳弁護士もウソなんだと解かる。
神から離れた自分を、倒れるまで働くことで罰し、
罪を許さいと願うエゴの自傷行為が、
ともに救われ、一緒に故郷へ帰りたい、という、
エゴの、愛を求める叫びに変わる。
そうして、陳弁護士たちと別れ、香港へ戻る車中、
あれ、今日体験した出来事って、
本当にあったことなのだろうか、と、またまた、
数日前にも体験した不思議な感覚に襲われた。
中国銀行でのやりとりや、
喫茶店で陳弁護士たちと話していたことが
体験としては記憶に残っているのに、
それが本当であるようにはどうしても思えない。
そのとき、
あらゆる過去や未来、前世や来世は、
いま、ここに同時に内包されている、そして、
その縦軸に重叠しているタブが記憶である、
と、聖霊兄貴の声が聞こえた。
ああ、そうか。思い出したぞ。
いま、この瞬間に起こる全てを赦すことで、
縦軸の芯に、連なるように重叠している
無数の記憶のタブが、同時に消去されてゆく。
だから、日々の赦しが加速したりすると、
聖霊兄貴によって過去がいっぺんに削除されるため、
訂正された削除後の過去のバージョンに、
知覚が追い付かなくなり、結果、過去の体験に対して、
実感が伴わなくなるのだ。
僕の、過去の体験に対する、
この〝自分は何にも体験していなかった感〟は、
タブが削除されている結果でもあったのだ。
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それにしても、
聖霊によるエゴの訂正はすでに終わっている、
という事実を完全に受け入れ、
相手側に委ねる赦しをするようになって以降、
本当に世界が優しい。
どんなにちょっと〝???〟な人が現れても、
最後は必ず優しく消えて行く。
赦せば、赦される。
それはもう、僕の中で常識になっていて、
常に、聖霊兄貴と共にある自信、のようなものが、
僕の意識の根底にある。
あとは、痩せるだけだ。