香港さんといっしょ!ー純粋非二元で目醒めを生きるー

欲望都市香港で覚醒した意識で生きることを実践中。今回を最後の生にするための日常を綴っています。

クリぼっちな夜



僕は香港のマウントパーカーという所に住んでいる。

裏手にはホタルが生息する川が流れ、

自然豊かな森が広がる反面、ミニバスで少し下れば、

日本のスーパーやレストランが何軒もあるという、

自然と都会が融合した、とても便利な場所である。


それで、今日も、アピタへ食料を買いに行くと、

あちこちでお正月フェアを実施していた。

おせち、日本酒、しめ縄、日本の果物、和菓子など、

ついつい買いたくなる食材がずらりと並んでるが、

団子ひと串300円、あまおうひとパック2000円、と

日本からの空輸なので、どれもすんごく高い。

それでも、お正月だし、という名目で、

ついつい財布のヒモが緩くなるボク…。

いけない、いけない、しっかりするんだ、周作!

日本へ帰るまで、あと一か月の辛抱じゃないか、

と自分のほほを叩きながらそそくさと退散してきた。

ああ、何の赦しもない、穏やかなクリスマス。


日本ではクリスマスを独りで過ごす人のことを、

〝クリぼっち〟と言うんだって。

僕はもう断然〝クリぼっち〟がいい。

もう、行事ごとなんて面倒以外の何物でもない。


5年前までは、何かと言えばクラブで騒いでいた。

ワインも一晩で一本は空けていたし、

メンビットやハルシオンをやってた時もあった。


でも、それがただの〝記憶獲得ゲーム〟だと、

気づいてしまった。


「こういう経験しました。こういうことやりました。

以上、終わり。はい、楽しい記憶ひとつゲット!」


恋、結婚、出産、ギャンブル、スマホ、仕事、セックス、

一つでも多く〝わたしの記憶〟を獲得するために、

ホルモンが誘発する衝動に操られるまま、

いろんな何かをやりまくろうとする。

でも、結局、残るのは、老人になったら忘れてしまう、

あったのかどうかも不確かな記憶だけである。


決して、それが悪いと言っているのではない。

やりたければやればいい。


でも、もう僕はいいや。

無価値なものを価値があるが如く思い込まされている、

自分は騙されていると解かってやってもなあ…。

とにかく淡々と赦して、消えるに任せるだけですわ。


なんか、ホルモンって、曲者だなあ。

どうも、僕たちに自動反復行動をさせるための、

エゴの秘密兵器に思えて仕方がない。