香港さんといっしょ!ー純粋非二元で目醒めを生きるー

欲望都市香港で覚醒した意識で生きることを実践中。今回を最後の生にするための日常を綴っています。

祈りのちから



雨季まっただ中の土曜日の夜である。

香港の気温は18℃。湿度は96%もある。

そういえば、もう1か月ほど太陽を見ていない。

うちの洗濯物は乾燥機で乾かすのだが、

それでも、やっぱり衣服が心もちカビ臭くなる。

スーツも湿っていて、粉が吹くと大変なので、

エアコンを除湿モードにして過ごしている。


そんなジメジメした夜、

スターチャンネルのクラウド録画表を見ていたら、

〝祈りのちから〟という映画があったので見てみた。

これがもう、今の自分にドンぴしゃりんこな映画で、

「これって、赦しそのものじゃん!」と、

瞬殺で僕の心を鷲掴みにしてしまった。

不動産業界で働く黒人女性のエリザベスは、

製薬会社のトップセールスマンの夫トニー

と結婚して16年になり、10歳の娘もいる。

いつも出張であちこち飛び回っている夫の稼ぎは、

妻の4倍以上もあり、裕福な生活は手に入れたが、

夫はいつも妻に横柄な態度をとり、家庭を顧みず、

他の女性とも、浮気を重ねているようだった。

娘のため、夫の暴言にも耐えるエリザベスだったが、

家を売りたいという年配女性のもとを訪ねたのを

きっかけに、本当の敵は夫ではなく、エゴであること、

問題を解決するのは自分ではなく神(聖霊)であること、

神に祈り、全てを委ねることによって、

神を味方にしてゆくこと、などを学んでゆく。

すると、周囲で奇妙なことが起こり始め…。


とまあ、こんな感じのストーリーだ。

この映画は、2016年夏にアメリカで公開され、

スター俳優が一人も出演していないにもかかわらず

全米一位を獲得したという異色の映画らしい。

まあ、サタンとの戦いを強調している点や、

自分の望みを神に託す的な部分はあるが、

全編が〝赦し〟と〝神への信頼〟で貫かれており、

コースの実践者は要必見、なかなかの秀作だった。

そのなかでも、特に印象深かったセリフがあった。


〝神を選ぶなら、エゴは捨て去りなさい。〟


〝あなたは敵を間違えてる。

 トニーを変えるのはあなたの仕事じゃない。

 あなたの仕事はただ夫を愛し、敬い、祈ること。

 戦いの場から降りて神に委ねるの。〟


〝人を赦さずして、神を受け入れることはできない。

 他人を赦さぬ限り、神の赦しは得られない。〟


〝神は優秀な弁護人よ。彼を信じて委ねなさい。

 そうすれば、本当の敵(エゴ)に向き合える。〟


〝それ(エゴ)はあなたの気をそらし、惑わせて、

 神やご主人から引き離そうとする。

 見えにくい相手よ。そして、それが彼の手口なの。

 全てを破壊し、分離させる。

 あなたの聖性を殺し、

 あなたからご主人や家庭を引き離そうとする。〟


〝神よ、私はあなたが必要です。

 わたしは、ずっとあなたを軽く扱ってきたわ。

 でも、いま、私はあなたが必要です。

 ずっと、トニーに怒っていました。

 今も腹立たしくてたまりません。

 でも、彼を失いたくない。

 神よ、愚かな私をお赦しください。

 彼を裁くのはあなた。わたしではない。

 でもお願いです。夫に私を裏切らせないでください。

 私はあなたに従います。

 そして、

 この感情も怒りも全て取り去ってください〟

この映画から学んだことは、

自分の目の前にあるものを〝慈しむ〟ということだ。


前回のブログ記事で、

自分が住むこの空間がすなわち自分の心の中だ、

すなわち、

自分は自分の心の中に住んでいる、と書いたが、

この時空に現れている全ての人や物や出来事、

動物、昆虫、食べ物、持ち物、衣服、住居、

果てはパン屑一つ、ボールペン一本に至るまで

それらを自分の心の中にあるもの、

すなわち神の子である自分が顕現したものとして、

慈しみの眼差しで観てゆく。

それはエゴに対してさえ同様である。

それが〝赦す〟ということであり、

〝天国の延長〟を受け入れる、ということなんだな、

と、この映画を見てしみじみと感じたのだ。

そういう意味で、この映画は、

兄貴から見せられるべくして見せられた映画だった。


あなたの真の敵は夫ではない。

あなたの真の敵は子供ではない。

あなたの真の敵は理不尽なあの同僚ではない。

あなたの真の敵は無礼なあの店員ではない。

あなたの真の敵はあなたを傷つけた友人ではない。

あなたの真の敵は生活や境遇ではない。


あなたは、戦う相手を間違えている。