K代さんは午前中はお仕事だったので、
僕とK女史とで、近くの温泉へ向かった。
日曜という事もあり、正午近くの温泉は、
九州男爺たちの社交場と化していた。
しかし、僕は彼らの会話が全く聞き取れない。
最初は、韓国語か何かだと思っていた。
だが、一人の九州男爺が、娘婿らしい男に、
訳のわからない言葉を発し、娘婿らしい男が、
「はい。わかりましたあ。」と答えているのを聞いて、
ああ、これ日本語だったんだあ、と気づいた。
そういえばK女史も、
ちょっと気を抜いてK代さんと早口で喋り出すと、
半分くらいは聞き取れなくなる。
でも、なんか、方言が話せるって素敵だな、と思う。
僕も、普段は香港にいて、たまに大阪へ帰省すると、
べったべたな関西弁になるが、話しているうちに、
すごくリラックスでき、素の自分に戻れるのだ。
そうやって、露天風呂に浸かり、
爽やかな春の空気を感じながら、この瞬間に起こる、
意味づけが始まる前の〝きっもちいいー〟
の感覚だけに留まり続けた。
この〝きもちいい〟という感覚は、
温泉に入っているから生じているのでもなく、
春だから起こっているのでもない。
ただ、ここで、いま、起こっている。
やがて、ワクワクするような、どこか切ないような、
安心しきっているような感覚が、
肉体だけでなく、空間にまで広がっていくのを感じる。
それがハートであると気づく。
どんなに急いでいても、どんなに怒っていても、
どんなに慌てていても、感じているのはハートだけ。
多分、こういう感覚への理解が起きたのはきっと、
香港という大都会から、九州の大自然へと、
環境を急激にシフトさせたからだと思う。
そういう意味で、
今回の旅は、あらかじめ仕組まれていた旅であり、
その中で兄貴が最大に采配を振るった旅でもあった。
↑ K女史所有の野菜畑。
動物から野菜を守るためのアーチ。芸術的!
お昼から、K代さんも加わり、僕のリクエストでもある、
九州黒豚カツを食べに行った。
すごいボリューム!柔らかい!地元なので安い!
もう、たまりまへんわあ〜。となぜか関西弁となり、
黒豚を堪能しきった後、空港へ向かった。
空港でも、まだ搭乗までに時間があったので、
レストランでパフェを食べながら、ぺちゃくちゃ話した。
そこでは、来年あたり、
K代さんのヘアサロン『Jalan』を開放し、
デイヴィッドのセミナーを開催するかも、と、
かなり具体的な妄想話まで飛び出し、
わくわくしながら鹿児島を後にした次第であった。
↑ K代さんのサロンにあるン百万円もする
血液と細胞を整える機器。
平安の真っ最中で恍惚状態のボク!
でも、なんだか介護されてる人みたい。
というわけで、
今回の鹿児島の旅は、短い時間ではあったけれど、
とても充実した、癒しとハートに満ちた時間だった。
こういう時間と空間を提供して下さった、
K女史とK代さんの暖かい心遣いに本当に感謝です。
誠に、誠に、ありがとうございました。