↑この兄ちゃん、焼いているとき以外は、
ずっとスマホゲームをしている。
上海出張真っ盛り、である。
今回は、コンババ部長も途中から合流するので、
いつものようなオシャレなホテルではなく、
コンババ管理部長定宿のホテルに泊まったのだが、
正直、ホテルに着いた途端、ああしまった、と思った。
部屋も設備も古く、炭のような匂いが立ち込めている。
青白い蛍光灯に照らされたスタッフの表情も暗い。
一瞬、自腹を切ってでもホテルを変えようか、
という想いが、わわわ、と〝自動的〟に湧いてきた。
それでもまあ、兄貴に委ねて放っておくことにした。
で、昨夜、ホテルで何やかやしていたとき、突然、
〝はなから、誰にも、罪なんてなかったんだあ。〟
という強烈な啓示がバーンと入ってきて、
僕の心の中が〝無罪性〟一色になってしまった。
それは、
目の前で誰が何をしていようと、どんな姿であろうと、
どんな過去があろうと、人種がどうであろうと、
そんな設定とは関係なく、彼らは全くの無辜だった、
という事実をガーンと大アップで見せられた感じで、
もう、解釈でもなく、考え方でもなく、
言葉では、絶対に説明できない〝理解〟だった。
何というか、ただただ、だれにもどこにも罪などない、
という〝真実〟だけが広がっている状態である。
そのうち、他者には罪がないということは、
それを投影している自分にも罪なんかなかった、
と理解が延長されてゆき、
その感覚が頂点に達した瞬間、
なぜだか、涙がうわーっと溢れ出し、
しばし、部屋でひとり、わんわん号泣し続けた。
途中で、これを誰かにシェアしておこうと思い、
すぐさま兄弟てっちゃんに電話しようとしたが、
時間も遅かったため、
朝が早い彼に電話をするのは避け、
代わりに乙女ののりちゃんに電話しようとしたら、
大陸用のケータイにのりちゃんの番号がなかった。
↑この中から好きな串焼きをトレイに取り、
兄ちゃんに渡して焼いてもらう。1本60円くらい
奥で、スマホゲームに没頭している兄ちゃん
そのあくる日、朝から弁護士事務所へ行き、
パスポートを弁護士に預け(何か手続きするらしい)、
午後は上海事務所で業務をこなした。
事務所にいると、
過去の様々な負の記憶が思い出されるが、
それでも、この事務所にかつていた人たち、
弁護士事務所の人、タクシーの運転手、道行く人、
どの人も無罪性の光で輝いて見える。
この無罪性は、
過去に自分が何をされたか、とは全く関係がない。
また、なにがしという個人とも全然関係がない。
たとえ、自分が全財産を騙し盗られたとしても、
やっぱり、その相手は無罪だ、と心から断言できる。
これは夢で、起こってもいないのだから無罪だ、とか、
これは〝いつかの私〟なのだから赦すのだ、とか、
エゴの外側に出たところから見れば無罪だ、とか、
そういった、解釈も何もかもが、全てぶっ飛ぶほど、
兄弟は何も悪くはなく、無罪であり、神の子なのだ。
その日の夜、上海事務所からホテルに戻り、
ベッドでしばしまどろんでいるうち、
あれ、そういえば、チェックインした当初、
このホテルに良い印象を持っていなかったなあ、
ということを思い出した。
でも、いま、こうやって部屋を見渡してみると、
このホテルとおしゃれホテルの間に、
何ら違いがないことが解かる。
このホテルは古くて暗いからダメで、
おしゃれホテルは自分にふさわしいからよい、
って、なんでそういうふうに思えたのか、
赦しはそこにあったのだ。
結局、投影された自己の心の一部を見ていただけで、
ここを選んだ自分も100%の無実だった。
↑3畳ほどの上海事務所。サービスオフィスなので、
誰もいなくてもお掃除は毎日してくれている。
今後僕は、誰かの肉体に罪を投影して見る、
ということを〝完全〟にしなくなるだろう。
金正恩とマザー・テレサに違いを見れなくなってゆく。
ここまで来ると、もうホント、
聖霊兄貴が本当に僕の中にいると信じざるを得ない。
まだまだ頼りないが、僕は兄貴を選ぶと決めたのだ。
あっ、で、でも、日本一時帰国が今週なんですけど…。
それで、
か、か、花粉症のほうはどうすれば…。
(↑〝神はアレグラを創った!〟from あにき?)