今日の気温は12度。寒い。
日本はもっと寒いのだろうが、
暖房のない香港はもう、どこもかしこも寒いのだ。
こんな寒い日に限って、ビルの管理所が、
窓に不具合があるので今から取りかえると言ってきた。
年寄り親方が3人がかりで古い窓を取り外す。
その間、冷たい風が入ってきて寒いったらありゃしない。
耐えられないので、ちょっと早い昼休みを取ることにした。
即行、ジムのサウナに入り、身体を温めた。
今日は、ちょっとした〝イラッ!〟を兄貴に返し続けた。
もうすでに、肉体がヘンな生き物に見え始め、
大概のものには意味を持たせなくなってきてはいるが、
それでも、習慣付けられた、反射的に起こるネガティブな感情は残っている。
改札口でもたもたしているおばちゃんに〝イラッ!〟。
ケータイで〝歩きゲーム〟をしながら、こちらへぶつかってくる中学生に〝イラッ!〟。
昼休みから帰ってきても、まだ窓の取り換え工事が終わっていないことに〝イラッ!〟
閉まりかけたエレベーターの扉を、
こじ開けるようにして乗ってくる男に〝イライラッ!〟
多分、5秒後には忘れているような、兄弟への小さな小さな攻撃を認識する。
でも、これをちゃんと終わらせておくと、
後が楽なのも分かっている。
小さな赦しを数多く行なうということは、
兄貴を意識している時間がそれだけ長くなるということだ。
なので、どんな波乱な出来事が起きたとしても、
慌てることなく、安定していられるのだ。
自分は父の子で、すでに父の膝の上にいる。、、
こんなへんてこりんな感じ方はふさわしくない、
と宣言して行く。そして、兄貴に任せる。