この二日間、一歩も外に出なかった。
ずっと家で、瞑想をしたり、小説を書いたり、
WOWOWの映画を観ながら、
のんびり、まったり過ごした。
香港では再び感染者数が増加しているので
明日から一週間、公務員は在宅勤務となり
僕が勤務する香港支社も、明日は、
10時から17時までの時短勤務となった。
そして多分、火曜日からは、
しばらく在宅勤務になると思われる。
👆 日本にかかっている雲が
麒麟に見えるのは僕だけだろうか
そんな中、三浦春馬さんの訃報が入った。
首を吊っての自殺で、手帳には「死にたい」
と書かれていたそうだ。
僕は2015年に公開された日中合作映画、
『真夜中の5分前』に出ていた彼を見て、
なんて透明感のある俳優さんなんだろう、
と、そのときの魅力が印象に残っている。
演技だけでなく、歌や踊りも上手で、
背が高くてイケメン、来る仕事は主演級、
性格も穏やかで、みんなに好かれている。
そんな人が「死にたい」と思う動機など、
僕には到底推し量ることなどできないが、
ひとつだけ言えることがあるとすれば、
彼は幸せではなかった、ということだ。
そして、その〝幸せな感じ〟は、
人気がある、とか、仕事が順調、といった、
表面的な成功とは全く関係がない、
ということである。
映画に主演した、憧れの職業につけた、
好きな人と結婚できた、商売が成功したなど
人はなぜ何かを達成しようとするのか、
それは、その瞬間に訪れる〝幸せな感じ〟
を味わいたいからだ、と言える。
しかしそのエクスタシーは一時的なもので、
セックスでオーガズムに達した時のように、
何かを達成したと同時に消え去ってしまう。
そして、再度そのオーガズムを得るために
何度も何度も、それを達成しようとする。
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僕も、台湾で小説を出版した時、
やっと夢が叶った、と、小躍りして喜んだが、
この幸せを維持するには、一冊目よりも、
もっと素晴らしい小説を書かねばならない。
要するに、きりがないのだ。
そういう意味で、外の環境がどうであろうと、
その幸せな感覚は、常にここに在り、
今、この瞬間への抵抗を止めさえすれば、
一輪の花からでも感じることができる。
そして、今、この瞬間への抵抗を止めるとは
自分はテーブルに気づいているのではなく、
神に気づいているのだ、と智ることであり、
今、ここに在る気配に気づくことである。