後悔の買い物である電動アシスト自転車だが、
後悔ばかりしていてもナンなので、今日は、
その自転車に乗っていろいろ散策をしてきた。
僕は大阪府高槻市生まれの高槻市育ち。
大学を卒業するまで高槻の実家にいた。
実家も、高校二年の時に引っ越しをしており、
今日は高校二年まで住んでいたエリアを、
電動アシスト自転車で回ってみたのだ。
その場所は、山のふもとにあるのだが、
電動自転車だと坂道もラクラクで、すぐに行けた。
実家があった場所の裏には古い神社があり、
その奥には山と竹藪が広がっている。
当時小学校低学年だった僕は、
ユリゲラーの超能力やUFOブームに影響され、
自分が宇宙人だと信じ込んでいたので、毎日、
山の中で、見えない何かと〝交信〟していた。
👆 この床下がかつての僕達の秘密基地だった
神社を散策していた時、ある出来事を思い出した。
当時、僕は小学二年生くらいで、毎日のように、
近所のガキンチョたちとこの神社で遊んでいた。
また、拝殿の床下(縁束)を秘密基地と称し、
放課後はそこで駄菓子を食べたりして過ごした。
で、いつものように床下で何やかやして遊んだ後
家へ帰り、テレビを見ながら夕飯を食べていたら、
友達の1人がまだ帰宅していないと知らせが来た。
そういえば、拝殿の床下では一緒だったが、
帰りが一緒だったかは定かではない。
それから彼は三日間行方不明となったあと、
三日目の夜、境内の床下で発見された。
この三日間、どこに行っていたのか、と
大人たちに問い詰められた彼は、
昔の着物を着た人達がたくさんいる場所にいた
と答え、その人たちは彼にご飯を食べさせてくれ、
夜は着物を着た子供たちと一緒に寝たという。
電気もテレビもなく、夜が暗かったと言っていた。
そして、ある年配のおじいさんから、
ここにいてはだめだ、もう帰りなさい、
と言われ、気がつけば戻っていたらしい。
👆神隠し遭った少年は、
ここの床下から出てきた
たかだか7、8歳の子供が言うことである。
当然大人達は誰一人、彼の話を信じなかった。
僕もすぐにこの出来事を忘れてしまった。
それで、今日、家に帰って、老齢の母に、
その当時の事を訊いてみた。
大捜索が行われ、
神隠しだと大騒ぎになった事件なのに、
母は全く覚えていなかった。
今回、例の境内の床下を覗いてみると、
入り込めないように頑丈な金網で覆われていた。
境内の床下には次元ホールのようなものがあり、
神隠しにあった例の彼は、そのホールを通って
本当に時間を遡ったのかもしれない。
人のいない静かな神社を歩いていると、
こんな不思議なことが起こってもおかしくない
と思えてくる。
というわけで、これからも電動自転車に乗って、
いろいろな場所へ行ってみるつもりである。