↑ 残業でバスがなくなると、
アパートへ続くこの階段を使う
なんていうか、僕たちは24時間、
〝ふっ〟と上ってくる想いに支配されている。
〝ふっ〟とアイスクリームが無性に食べたくなり、
〝ふっ〟と奇跡講座を学ぼうと思い立ち、
〝ふっ〟と誰かを好きになったり嫌いになったりする。
夕食はハンバーグにしよう、とか、もう寝よう、とか、
あの人にLINEしてみよう、とか、この服が好き、
といった、日常のあらゆる決定事項を、僕らは、
自分の頭で考え、決めているように思っているが、
その決定に至るまでの想いの根源をようく観てゆくと、
それは脳裏に〝ふっ〟と浮かんだ想いから来ており、
自分で決めているのではないことが分かる。
言い変えると、
アイスクリームが食べたい、という想いが〝ふっ〟と、
起こらない限り、僕達はアイスクリームを食べることを
〝決定〟できないのだ。
↑ フィリピンのホテルの窓から
それで、僕はもう、
この〝ふっ〟に抵抗することを止めることにした。
直感に逆らうことに疲れたのだ。
例えば、
あっ、このケーキめちゃ美味そう、と思ったら買う。
一個1000円であろうが、肥るかも、と思おうが買う。
あの人どうしてるかな、と思ったら連絡してみる。
この用が済んでから、とか、以前、気まずい事あったし、
という想いが出てこようが、すぐに連絡をする。
仕事の帰り、ふと、虫よけスプレーを買わねば、
という想いが浮かんだら、即行スーパーへ行って買う。
今日は疲れているし、急ぎではないし、
と頭が考えたとしても、即行買う。
その他にも、今は忙しいから、とか、
まあ、今度会った時に言えばいっか、とか、
そういう後付けの想いを無視してとりあえずやっとく。
以前から、
ふっ、と浮かぶ想いには忠実になるようにはしていたが、
もう、年齢が年齢なので、実行を後回しにしていると、
いつの間にか、忘れてしまうのだ。(笑)
まあ、これは、赦しとは一切関係ないのだが、
〝ふっ〟に委ねていると、
自分でやるのを止めることによって、
コントロールしたい自分に気づいたり、
〝ふっ〟と上ってくる想いを、
自分と同一化させている瞬間を目撃できることが分った。
なので、直感に従えば現実がよくなる、とか、
直感に委ねれば、問題が解決し、全てがうまくいく、
という話をしているのではない。
で、今回、これら〝ふっ〟から来る想いを見つめ、
赦しを実践してゆくための、
ドンピシャな現実がやって来た。
〝お引越し〟である。
今のアパートに住んで、すでに8年が経つのだが、
そのアパートの契約期間が7月10日で切れるので、
今回、思い切って引越しを敢行することにした。
まあ、8年も住んでいると内装も古くなり、
窓が閉まらなくなったり、壁が黒ずんでいたり、
フローリングがパカパカになっていたりする。
で、たとえ今のところより狭くなったとしても、
画一的な家族用のタワーマンションなどではなく、
市中心部にあるアーティスティックな部屋に住みたい、
と〝ふっ〟と考えたのだった。
↑ 今日も見た、手つなぎ親子。
お揃いの半ズボン、子供はお父さんよりデカい
あっ、その前に、
皆様にお伝えしておかねばならないことがある。
結局僕は、このまま香港に残ることになったのだ!
というのも、
どうしても東京での生活が想像できなかった僕は、
前回の日本出張で社長と面談した際、ふっ、と、
「やっぱり香港に残りたいです。日本はダメみたいです。」
とはっきり言ったところ、香港駐在継続が決まった。
へっ?いいの?
じゃあ、なんで東京へ戻ってこいなんて言ったんだよぉ。
これまでに赦し続けてきた、あの喪失感や動揺は
一体何だったんだ!
と、ここまできて、いかに自分が、この〝東京帰任物語〟
をリアルにしていたか、ということにハタと気づいた。
なぜなら、社長が発した、
「話は分かった。じゃあ、君にかかる香港の経費も、
ちゃんと香港支社の予算に計上し直しといてね。」
の一言を聴いた途端に、これまでの喪失感や動揺が、
まるでモルヒネでも打たれたかのように、
さっ、と消えてしまったからだ。
↑ 深圳ハイアットリージェンシーの厨房
料理は本当においしかった。
結局、いくら理論を学び、分かっているつもりでいても、
動揺の渦中で、いかにガチで赦しを実践していても、
その動揺が物理的に消滅した瞬間、
ああ助かったあ~、という安堵の想いが込み上げてくる。
要するに、これは、
「幻想の世界に残れて、ああ、よかったあーっ。
天国への帰任が延期されて、マジ助かったあ~。」
と思っているのである。
実相へと還るために赦しをしているにもかかわらず、
本当は、まだまだ幻想世界でやる気十分なのだった。
そこをちゃんと見つめ、その想いを光へと運んでゆく。
それでも父の元へ戻りたいんだと兄貴に助けを求める。
↓ 帰任に関する関連記事はこちら ↓
なんか、香港に残ることになったからこそ、
自分がいかに帰りたくないか、という事を自覚できた。
これからも、夢の現実をこういうふうに使ってゆく。
そういうわけで、
オシャレアパート物件探しの旅は次回へと続く…。