結局、最終的には〝覚悟〟の問題なのだ、と思う。
もうどんな手段を使ってでも、どんなことがあっても、
この夢から脱出して永遠に故郷へ戻るんだ、という覚悟。
この覚悟が根底にないと、いくら赦しを実践し、
どんな質問にも答えられるほどコースに精通していても、
真に、この大気圏を抜けてゆく原動力にはならない。
また逆に、
ずっと以前、地獄経由、という言葉を使ったことがあるが
もうこんなにつらいのなら死んだ方がマシだ、と、
まさに、この夢の世界で地獄を味わった兄弟ほど、
この〝覚悟〟が強烈にできているので、
どんなマスターより天国に近い場所にいる、と言える。
だからと言って、この夢の世界から脱出するには、
辛い思いをしなければならないのか、
というとそうではなく、
ただ、その〝覚悟〟を決められているか、である。
なぜなら、いくら、この世界を捨ててもいいと思えるほど、
辛い体験をした兄弟であっても、生きていればそのうち
楽しいことや、幸せな体験も起きてくるだろう。
そんなとき、もう起きている事象に関係なく、
こんな世界に長居は無用やと腹をくくれているかなのだ。
その〝覚悟〟が赦しの根底にあってこそ、
出来事に一喜一憂することなく、起きてくること全てを、
〝終わらせるための赦し〟としてゆくことができる。
そして、最後は、
「父が待つ故郷へ絶対に戻るんだあーって、
もう覚悟バリバリ、必死のパッチでやって来たけれど、
あれ?初めから故郷にいたんじゃん!」
と、大爆笑のなかでのチャンチャン、となる。
じゃあ、
そんな偉そうなことを言っているお前はどうなんだ、
と訊かれれば 「ちょっとどうかな?」 という感じである。
(👆 お、 おーいっ!)
今日も、旧会社を管理する弁護士から電話があり、
清算中の子会社の銀行印を借りたいと言ってきた。
印鑑類は全て引継ぎの際にお渡ししましたよ、
と言っても、相手は受け取っていない、と言う。
で、デスクを調べてみたが見当たらない。
この旧会社は投資用の、いわばペーパーカンパニー
だったので、印鑑類もほとんど使ったことがない。
会社の銀行印を失くすなんて、大ごとである。
必要な書類や印鑑は弁護士に全て渡し済みだ、
と思っていた僕は一瞬、マジで焦った。
もう一度よく探してみます、と言って電話を切ったものの、
心はまさに地獄である。
それでもまあ、足掛け6年も赦しを実践してきているので
こんな夢の中の出来事に一喜一憂はもういいや、
ただ、この事実に抵抗せず、死ぬなら死にます、
くらいの〝覚悟〟はついている。
(※死ぬ=会社を辞める 👈 ショボッ!)
平安の中にいたかと思えば、突然、地獄へ…。
こんなクソみたいな世界、マジ要らない、と、
腹をくくった瞬間、気持ちが凛として、神が戻ってきた。
で、この件をぽろっとエドワードに言ったら、
銀行印といっても、ただのゴム印なんだから、
じゃあ、そこらのハンコ屋で作ればいい、となり、
以前捺印した書類を探して、
階下のハンコ屋へ持って行くと、
一時間でまったく同じハンコを作ってくれた。
一喜一憂の後の一喜。
10年前の僕なら、解決した、うまく行った、よかったあ、
で終わったのだろうが、今の僕はもう、
「ああ。はいはい。もうどうでもいいです。はいはい。」
てな感じであった。
ハンコが見つからず、会社を辞めることになるのと、
同じハンコを作ることができて一件落着、との間に、
なんら差はないのだった。
そして、そうなれた根底にあったのが、
夢を終わらせる〝覚悟〟だったのだ。
そのことに気づけた、幻想の一日であった。