👆 我ながら完璧な一枚が撮れたと自画自賛
この日は貸し切りのように人がいなかった
この前の日曜の夜とはえっらい違いだ
これが今の僕の心の中?
というわけで、ヴィンセントシリーズはまだまだ続く。
彼はあと2日大阪にいるので色々アテンドしている。
で、今日はどこへ連れていこうか、と兄貴に相談したら、
なんと〝姫路城〟を提案された。
ええーっ、姫路城?
自分では絶対に思いつかないよ。
でも今日は寒いし、神戸辺りをぶらつくのでいいよ、
と言うと、大丈夫だから行ってこい、と言われた。
姫路城なんて小学校の遠足以来だよ、と思いながら、
朝10時にJR大阪駅の中央改札口で待ち合わせた。
👆それにしても、私はなんで、こんな城の前で、
こんな写真を撮っているのでしょうか?
昨日まで考えてもいなかった場所にいる事実。
昨日と全然違うことをする自分を受け容れる。
前回書いたあの〝赦しの日曜日〟から一転し、
とてもポカポカした気持ちの良い冬晴れの一日だった。
姫路城もガラガラで、人がほとんどいない。
おかげでよい写真がいっぱい撮れた。
急な階段、狭い本丸、固い板の間、当時の人々は、
こんな不便なところでどうやって暮らしていたのだろう。
トイレなんて一か所しかないし、もちろん水道もない。
なんか、時代劇で見るお城とは全然違ってた。
調べてみると、天守閣は権力の象徴的存在であって、
実際には、城主は本御殿とかに住んで政務を行ない、
お城は倉庫とかとして使われていたらしい。
それでも、当時の人々のフォトンを感じながら散策し、
とても穏やかで意義深い時間を過ごすことができた。
お城を見学し終え、門を出ようとしたとき、
姫路駅前商店街で使えるクーポン券をもらったが、
あまりパッとした店がなかったので、
神戸三宮に出ることにした。
元町で電車を降り、南京町の中華街を歩いた。
ここへ来るのは20年ぶりくらいだろうか。
以前はもっと活気に溢れていたような気がする、
と歩きながら思った。
露店で売っているB級グルメを食べ歩きするか、
それともお店に入るかで迷ったが、
くつろぎたかったので、四川料理のお店に入った。
麻婆豆腐と回鍋肉を注文した。めちゃ美味だった。
それから大阪へ戻って一杯飲もう、ということになり、
サラリーマン時代によく通っていた、
梅田食堂街の焼き鳥屋へヴィンセントを連れて行った。
高架下とかによくあるただの一杯呑み屋なのだが、
これが意外にもヴィンセントのツボにはまり、
「そうそう。こういうところに来てみたかったんだあ」
「メスギモとか、ホルモンとか、もう美味すぎーっ!」
「俺は今、日本の場末の安酒場で飲んで、るーっ!」
(おい、これが日本語だったら追い出されてるぞ!)
と、感動しきり、ハイテンションで盛り上がっていた。
でもまあ、外国人が一人、
こういう店に入るには敷居が高いと思われ、
お役に立てて本当によかったよ。
👆一番手前のおじさん、ずっと一点を見つめ、
ひとり黙々と飲み続けていた。
背中が家に帰りたくないと言っている。
それで、家に戻ってニュースを見ていたら、
今日は寒風吹きすさぶ激寒の一日だったとかで、
強風で、コートや髪を煽られながら歩く人々の映像が
流されていた。
ええっ!
僕にとっての今日は、風ひとつない、ぽかぽか陽気の、
とてもうららかな一日だったのに。
ああ、そっか、兄貴か。
まあそういうことにしておこう。
それにしても、なんで姫路城だったんだろう?